蒼野は夏休みを利用して、昨日東京ビッグサイトであったSPORTEC 2023に行ってきました。そこで以前から名前は聞いていたスーパーフード「モリンガ」のブースがあって興味を感じたので、調べてみることにしました。
モリンガは主に熱帯・亜熱帯地域で栽培される樹木で、古くから野菜として食べられてきたようです。予防医学を重視するインド・スリランカの伝統医学であるアーユルヴェーダでも、300もの病気を防ぎ、葉は血圧と血糖値に影響を与える生薬として記載されています。
クレオパトラがモリンガの種のオイルを塗り、モリンガのお茶を飲んで美貌を維持したという逸話も残っているそうです。旧約聖書には「濁った水を浄化し人々の喉を潤す」と書かれていたり、アフリカやインドネシア、フィリピンでは、授乳を促すとして授乳中の女性に与えられてきたそうです。
モリンガは種や根を含む全ての部分において高い栄養素を持っています。90種類以上の栄養素と46の抗酸化物質を含み、必須アミノ酸を含む18種のアミノ酸も含まれています。その栄養素の高さから「生命の木」や「ミラクルツリー(奇跡の木)」、「薬箱の木」とも呼ばれ、地球上で最も高い栄養価を持つ植物と言われ、注目を集めています。
生命力は旺盛で、数ヶ月で2~3mもの高さに成長します。モリンガの成長スピードの速さは、CO2の吸収量の多さにつながります。モリンガの葉は収穫しても1~1ヵ月半ほどで生え変わるため、その成長に併せたCO2量が必要になります。通常の木の20倍ものCO2を吸収するため、蒼野も気になっている地球温暖化を防ぐCO2削減に、役立つ樹木なのです。
SPORTECのブースでは、栄養面もさることながら、環境プロジェクトとして、蒼野の故郷である瀬戸内沿岸に、モリンガを植樹し2030年には100万本を目指そう。2050年には3000万本を目指そうというコンセプトでしたので、大いに賛同を感じました。世界でもモリンガの環境効果は注目を集めています。
次の世代の為の持続可能社会への一つのアプローチにもなり、またモリンガ製品がもっと増えてくることによる、健康効果も期待できます。自宅にも植えたくなりますね! それではモリンガの栄養面やその利用について見ていきたいと思います。
モリンガは生活習慣病の予防に有用です。抗酸化物質が豊富ですので、加齢やストレスなどで増えてくる活性酸素を処理する作用が強いです。酸化ストレスは、高血圧や糖尿病、がん、動脈硬化などの生活習慣病の大きな原因になることはご存知のことと思います。毎日少しづつ摂取することで、これらの予防に寄与すると考えられ、動物実験でも証明されています。
モリンガの根や葉は免疫やアレルギー反応を調整し、炎症を抑えてくれます。種に含まれる不飽和脂肪の一種であるβ-シトステロールは細菌やウイルスによる痛みや炎症を抑えるだけでなく、免疫系細胞の反応を抑制する作用があり、喘息の治療や予防にも使われてきました。実際にはモリンガの根のジュースとして利用されています。
便秘解消効果も強く、飲み過ぎると下痢になるそうです。モリンガには水溶性と不溶性の両方の食物繊維を豊富に含んでいます。また体内の毒素・有害物質を体外に排出して腸内環境も改善してくれるため、デトックス効果も期待されます。
モリンガの種子から水やエタノールで抽出した物質は、食中毒の原因菌であるコレラ、大腸菌、黄色ブドウ球菌の3種の細菌に対し、強い抗菌作用を示したことが報告されています。モリンガは別名「ワサビの木」とも言われ、辛子やワサビと同じイソチオシアネート類を含んでいます。ピロリ菌に対する抗菌効果も報告されているのです。
モリンガにはポリフェノールの他にも、ビタミンA・ビタミンC・ビタミンEなどの抗酸化ビタミンも豊富に含み、同時に摂れるため、老化予防や美肌効果、ニキビや吹き出物の改善にも相乗効果が期待できます。また悪玉コレステロールや中性脂肪を下げる効果が期待されるGABAも豊富に含まれています。
モリンガは浄水効果があることも昔から知られています。モリンガの種子油を搾り取ったしぼりかすを粉末にして、汚水に投入すると水が浄化できます。これはモリンガの種子に含まれるたんぱく質が、水に溶け込んでいる異物を凝集させ、固める働きがあるからです。
同じグラム当たりで比べた時の含有量を、他の食べ物と比べてみると、ポリフェノールについては赤ワインの8倍。ミネラル類については、Caは牛乳の20倍、Mgはほうれん草の5倍、亜鉛は牡蠣の2倍が含まれています。アミノ酸は米酢の97倍、タンパク質は牛乳の2倍です。
その他のビタミンも、アーモンドの約2倍以上、炎症を抑えるβ-シトステロールもニンジンの2倍以上含まれます。カリウムの含量も、バナナよりも多く、尿からの老廃物の排出も促してくれます。鉄もプルーンの82倍、ビタミンCはオレンジの7倍多く含まれます。
ビタミンB群もビタミンEもビタミンAも豊富です。クレオパトラも使ったように、スキンケア領域でも、活用されています。種子のオイルには豊富な栄養が含まれ、美肌効果や保湿効果が高いのです。また免疫力が上がるのは、コロナ禍では貴重ですよね!
蒼野はまだ飲んだことがないのですが、お茶にすると少しクセがあり、青汁っぽいようです。パウダー状にすると、抹茶の代わりに、料理やお菓子に入れたりもできます。1日の摂取は3g程度がめやすで、飲み過ぎると下痢になりやすいようです。加熱にも強いので、スープに入れると毎日飲みやすいとのことです。
モリンガは、2007年には国連の世界食糧計画(WFP)に採用され、貧困地域の栄養失調対策に有効な食品として指定されました。種・葉・枝・幹・茎・さや・根・花など、ほとんどの部分を利用することができ、しかも栄養価がめちゃくちゃ高い、乾季のような厳しい環境でも問題なく育つことから、熱帯の飢餓に苦しむ人たちの食糧源としても期待されているのです。
フィリピンでは、昔から食べられていましたが、国を挙げて栽培に取り組み、世界から注目されました。新しいフィリピン土産として、モリンガを材料としたお土産が、沢山売られるようになっているようです。
蒼野が今回のイベントでお見かけしたモリンガ環境プロジェクトの会長さんも、モリンガを増やして、地球温暖化を遅らせ、未来のために、日本を良くして行きましょう!とやたら熱かったです。栄養を、満遍なく摂れていない人にとっては、毎日飲み続ければ、サプリメントにもなり、多くの健康効果が期待できる食材だと思いました。
最近ではモリンガもデパートでも売っていたりします。蒼野も毎朝飲んでいる貰い物の緑茶がなくなったら、ぜひ取り入れてみたいなと思っています。日本でも今後瀬戸内だけに限らず、津々浦々でモリンガが植えられると良いなあと考える蒼野でした。
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