日本人の考え方を世界基準に変えるには!?

2022/11/06

 今日はメンタルの健康は勿論、大きく捉えれば日本の将来にも関わる若者の意識調査のデータを見て、思うところがあったのでシェアしたいと思います。蒼野は自分の娘たちも含めて、若い人には『無限の可能性に対してチャレンジしていって欲しい』と思っていますし、自分も生きている間は色んなことをやってみたいと思っています。

 内閣府のデータに「今を生きる若者の意識~国際比較からみえてくるもの~」というページがあります。平成25年度と30年度に行われた、日本を含めた7カ国の満13~29歳の若者を対象とした意識調査です。これを見ると日本の若者は、自分に自信が無く、生活にも満足しておらず、モチベーションが低く、不安を抱えていて、社会は変えられないから、将来が不安だと思っている人が多い様なのです。

 これは蒼野にとっても、ちょっとショックな結果でした。他の6カ国は、韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデンです。具体的に見てゆきましょう。

 自分自身に満足している人は45.1%で他国が全て70%以上、アメリカは87%ですので、自己肯定できる人が少ないのが目立ちます。自分に長所があると考えている人も62.2%で最低です。ドイツは91.4%なので、自信がある人も少なめなのです。

 自己肯定感が低く、自信が無ければ、新しいことにチャレンジすることも出来にくくなります。うまくいくかわからないことに対し意欲的に取り組む人は52.2%とこれも最低です。1位のフランスは86.1%、5位のスウェーデンでも66%です。一方ここ1週間の間につまらない、やる気が出ないと感じた人は76.9%と第1位でした。これも残念です。

 そしてここ1週間で憂鬱だと感じた人の割合も、77.9%と第1位です。自分が13~29歳だった頃を思い出すと、中学生、高校生の頃は、確かにちょっとした事で、悩んで落ち込んだこともあり、浪人時代も辛かった様な気がしますが、大学に入ってからは一気に楽しくなって、忙しい研修医時代も、段々色々な事ができる様になるのが楽しく、今の妻とも出会って、よく遊んで、薔薇色の日々だった思い出しかありません。

 社会規範に対する意識は、例えばイジメはいけないとか、約束を守るとか、困っている人を助けるなどについては外国と同等ですが、他人に迷惑をかけなければ何をしようと個人の自由だと考える人は、外国の半分近い41.7%で、人の目や、社会の目を気にする人が多い印象です。

 そして自分が社会の問題解決に関与したいと思う人は、1位のドイツが75.5%ですが、日本は42.3%と最下位でした。自身が社会参加してもあまり意味が無いと思う人も多いのでしょうか?ウチの娘たちが選挙に行かない(蒼野は行きます)のも、多数派なのかも知れません。

 異文化の理解力や対応力があると思う人は日本は29.4%と最低で、将来長期留学をしたい人も13%、短期留学を含めても22.3%、将来外国に住みたい人は19.4%でいずれも最低でした。これもちょっと寂しい結果です。自分が留学しなかったのは少し後悔していますが、若い人が海外生活を経験するのは、日本の考え方から世界の考え方に変えるために、必要な気がします。

 将来に明るい希望を持っている人も61.6%で、他国の90%前後と比べて最低、40歳の時に幸せになっていると思う人も66.2%と最低です。親から愛され、大切にされていると感じる割合は外国と同等ですが、家族と一緒にいて充実していると感じる人は67.3%、友人関係の満足度も64.1%とどちらも最低です。

 学校生活の満足度は69.9%で外国よりも10%程度低めで、職場の満足度は46.1%とこれはダントツ最下位です。働くことに対する、現在、将来への不安がある人も7割前後を占めています。しかし自国人である事への誇りは外国と同等で、自国のために役立つことをしたい人は54.5%でトップでした。

 自分に自信が無く、不安を感じています。人の目が気になり、働くのも、生活していくことも辛い人が多いようです。でも仕方がないので我慢して、みんなのために頑張りたいという、若い日本人像が見えてくる結果になっています。若い頃を楽しんだ蒼野は、みんなもっと楽しく毎日を送れば良いのにと思ってしまいます。

 同じホモサピエンスで、アフリカからこんな極東まで、希望を求めて積極的に移住してきた人類の末裔としては、ちょっと不思議な気がしますよね! これだけグローバルな社会になって来ると、日本人の美徳は素晴らしいと思う一方、外国とはかなり違った考え方の人が多いため、世界には理解されないのだろうなと思ってしまいます。

 その理由について、もう少し調べてみると、性格の形成には、遺伝的な要素はありますが、取り巻く環境の影響が大きいようです。島国根性と言われてしまいますが、日本人は長い間、農村で定住して暮らして来ました。地域の人間関係がとても重要で、自分を殺しても皆と同じように行動し、仲良くやって行けなければ、村八分になって生きて行けなかったのだと思います。

 春夏秋冬があり、梅雨や秋の長雨もあり、厳しい自然に対応して行くうちに、我慢することが美徳になったのも自然なことかも知れません。季節ごとの花を愛でる繊細さも、気候からくる部分が大きいと思います。天災も多く、自然に逆らうことは出来ないため、受容と忍耐の性格が長い年月の間に育まれたのでしょう。

 豊かな資源の無い、狭い国土にひしめき合って定住する生活の中で生き延びるには、自分を主張しても許される、ゆったりした大陸的な性格では難しく、他人の目を気にして、勤勉に休みも取らずに働き続けることが必要だったと言われています。外国の多雨でない農業とは異なり、日本の農業は、すぐに生える雑草を抜きながら、勤勉に毎日働くしか無かったのです。

 そう考えると、代々受け継がれた考え方で作られてきた社会が急に変わるとは考えにくく、若い人の考え方に影を落としているのかも知れませんね! 蒼野自身は日本の社会しか知りません。やはり人の目は気になりますし、新しい事を始める時にはかなり勇気が要ります。

 しかし何かにチャレンジしなければ、自己肯定感は上がりませんし、自分の長所や短所も見えて来ません。最初から自信のある人はいないのです。やったことがない事にチャレンジして、いっぱい失敗することで、何が出来そうなのかが分かりますし、それが楽しいかどうかで、続けられるかどうかが分かります。楽しい事の中にビジョンも見えて来るのです。

 人間真剣に続けることが出来れば、どんどんスキルも知識も付いて来るので、人にも認められる部分が出来てきます。認められれば、自信が出来て、自己肯定感も上がってきます。自分だったら出来ると思えることでモチベーションが上がり、さらに続けて追求することが出来ると思うのです。

 2022年は今回のデータを取った時よりもさらに社会情勢は悪くなっていると思います。でも若い人を含めて、本当に日本人に、世界と交流しながら、幸せを感じて生きて行く人が増えて欲しいと願います。そのためには、いくつになっても色々なことにまずチャレンジして、楽しみを見つけ、続けてゆく事が一番重要だと思います。もう日本は農村で暮らす人は少数です。考え方も世界基準にしてゆく必要性を強く感じます。

 今日は健康ブログからは少し外れた話題になってしまいましたが、楽しく、幸せに感じていれば、健康もついて来ると思うので書かせて頂きました。蒼野もあと20年、チャレンジを続けてみたいと思っていますので、一緒に頑張りましょうね!

参照ページ:内閣府ホームページ  日本の若者意識の現状~国際比較からみえてくるもの~

平成30年度 https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/r01gaiyou/s0_1.html
平成25年度 https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h26gaiyou/tokushu.html 

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