我々が生活習慣病に罹らずに、健康なまま、人生を死ぬまで満喫するためには、やはりメタボの解消は重要な鍵になると蒼野は思っています。メタボの状態だけでは、生活に困るような自覚症状はでないため、軽く考え、そのまま放置している人も多いのでは無いでしょうか?
メタボを解消しようと思った時に、誰もがトライするのはダイエットですよね! しかしダイエットが長続きする人はほんの一握りだということはご存知でしょうか? 今日は健康を維持するためのダイエットにとって、大敵であるリバウンドについて考えてみたいと思います。
アメリカの研究では、ダイエット後のリバウンド率は95%といわれています。日本のアンケートもいくつか調べて見ましたが、69%、90%、54.3%、73.4%と調査によってまちまちです。ダイエット目的のパーソナルジムの報告ではリバウンド率7%など、10%以下と言っているところが多い様です。
パーソナルジムのリバウンド率は、ダイエット前よりも体重が増えた人の割合として計算されています。一番痩せた理想の状態での、体型維持がキープできていない人の割合はずっと多くなります。(数値は発表されていません!)健康のために体重、体型キープという点で考えると、やはり研究ベースのリバウンド率で考える必要があるため、蒼野の私見でも90%前後はリバウンドするように思います。
つまり、リバウンドリスクはとても高い! どうせやるなら、せっかく痩せた体重が長期にわたって、可能であれば、死ぬまでキープできるダイエットが理想ですよね! どうすれば、リバウンドなしのダイエットが出来るのでしょうか。
少し面白い調査の結果があったので紹介します。都道府県別ダイエット成功ランキングというものです。総合第1位は滋賀県、ダイエットのきっかけとして、「健康のため」(自発的に or 医者から勧められて)の割合が多いのが特徴です。健康のためのダイエットは続けるモチベーションが高いのだと思います。
都道府県別ダイエット成功ランキング、女性 第1位は長崎県、ダイエットのきっかけとしては、「友人の指摘」、「恋人や夫の指摘」、「友人や知人のダイエットを見て」などの割合が多いのが特徴です。周囲の目が厳しいところや、周囲を気にする環境だと、ダイエットは続きやすい可能性が高いです。
一方都道府県別ダイエット失敗ランキング、総合第1位は山梨県。ダイエットのきっかけとして「太ったから」や「洋服を着こなしたいから」などの回答が多く、「健康のため」という回答が少ないのが特徴です。見た目にこだわる理由だけだと、長続きしないことが窺えます。
ダイエットを始める理由は様々です。やろうと思った時は、みんなモチベーションが高い状態だと思います。短期間で、集中している時は、ゴールしか見えないため、どんな目的や環境でも、目標を達成させることができます。例えば2週間だけ食べずに体重を落とすのは、誰にでも可能です。
ダイエットの目的が単に痩せるということでは、必ずリバウンドするのは当然ですよね! 一時期我慢するダイエットをして痩せられると、心のどこかでまた食事を抜けば痩せられると思うようになります。これが健康リスクを高くしてしまう、やってはいけないダイエットです。
苦労して減量しても、半年も経たないうちに「もとの木阿弥」という状態を繰り返すことを「ウエイトサイクリング現象」と言います。体重を落とすための過激なダイエットを繰り返すと、筋肉量が減り、代謝が落ちて、食事制限に対して体が反応しにくくなり、痩せない体になってしまいます。
リバウンドで以前の体重より増えたりすると、脂肪細胞自体も数が増えてしまいます。ウエイトサイクリング現象(ヨーヨー現象)に陥るようなダイエットは、糖尿病発症に引き金になります。体重の変動が大きいほどに死亡率も高まることが分かっています。摂取エネルギーを大きく減らすダイエットは危ないのです。
厚生労働省の調査で、食習慣改善の意思について「関心はあるが改善するつもりはない」と回答した人の割合が 最多で、男性で 24.6%、女性で 25.0%でした。肥満している人でも改善するつもりはないと回答する人が一番多かったのです。
蒼野は脳卒中を中心に多くの患者様を診てきました。ある日突然麻痺が出たり、喋れなくなったり、寝たきりになったりする人は、生活習慣が悪い人が圧倒的に多いことに気づいてきました。そういう方は、食事や運動や睡眠の改善には全く興味が無い人が多いのです。
そういう意味では、このブログを読んで、ダイエットに興味があるだけでも、皆様は健康意識が高い方だと思います。生活習慣病が顕在化するのは、早い人で50代くらいから、平均で60~70代です。メタボがある方は、健康リスクを遠ざける事を目的に、リバウンドしないダイエットを行ってほしいと思います。
ダイエットで本当に大変なのは、ずっと継続し、生活習慣、体質まで変えてゆくことです。それが出来て初めてリバウンドなしのダイエットになり、生活習慣病リスクを遠ざける事ができるのです。短期間に大幅な減量が望めるダイエットは、とても魅力的ですが、リバウンドする人が多いのです。
流行りのダイエットってどんどん変化しますよね。バナナとかリンゴとかヨーグルトとかのダイエットなどは、いつの間にか忘れられるものも多いです。これらは健康に配慮したものではなく、継続が難しいダイエットです。糖質制限は確かに効果がありますが、一生続けることが出来なければ、ヨーヨー現象に陥る可能性が高いのです。
まずは正しい知識が重要です。現在ダイエットに関する情報は「テレビ番組」が全体の4割強。女性や若年層では「SNS」「動画共有サイト」などで得ている人が多いです。話題性や、短期間に何十キロという派手なダイエットの飛びつくのではなく、リバウンドが少ない方法、これからも続けられるかどうか、に注目してほしいと思います。
蒼野が考えるダイエットは、健康長寿を達成するための生活習慣の一つです。今、過体重になっていたり、生活習慣病の予備軍になっている人は、今までの生活習慣が原因となっています。それを改善して、無理なく一生続けるということが、一番大事なことになるのです。
今日は長くなってきましたので、明日、リバウンドしないダイエット法についての提案を、書いてみたいと思っています。蒼野は、事故以来、徐々に生活が変わり、自分史上、一番身体の状態がコントロールできているように感じています。
皆様がずっと快調で、健康な状態がキープできることを祈っている蒼野でした。
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