Blue Zone

2021/11/08

このホームページのドメインにもなっているBlue Zoneは世界で長寿者が圧倒的に多く住んでいる地域のことを言います。

世界のブルーゾーン(長寿地域)

1、サルディーニャ島のバルバギア地方 2、沖縄 3、カリフォルニア州ロマリンダ 4、コスタリカのニコジャ半島 がそう呼ばれている地域です。

昔ながらの生活を守っている沖縄の人は、100歳まで生きる確率はアメリカ人の3倍。心臓疾患にかかる割合は1/5。健康年齢が7年長いと言われています。遺伝子に依存する長寿要因は25%。75%は生活習慣の影響です。どの地域の人間も、他の場所に移住して、現代の生活習慣をおくるようになってしまえば、長寿効果、病気の罹患率などがその場所の平均に近づくことがわかっています。

健康長寿を達成するヒントとしては、その地域に住んでいる人々が、どのような生活を送っているかを参考にすることが重要だろう、という考え方に蒼野は賛同しています。それぞれの地域の生活について書いてみます。

サルディーニャの習慣 

植物性食品を主体にした粗食。家族が最優先。ヤギ乳を飲む。長寿者を大切にする。日に8キロ歩く。毎日グラス1,2杯のワインを飲む。友人たちと談笑する。

沖縄の習慣

生きがいを持つ。明確な目的意識があれば責任感が芽生え、社会で自分が必要とされているという認識が強まる。植物性食品を主体とした食生活。農作業をする。大豆をたくさん食べる。近所付き合いを続ける。日光を浴びる。よく体を動かす。薬用にもなる菜園を作る。強い意思を持つ。苦難に耐える気質。

「模合」は共通の目標を達成する為の会合。村人たちが金銭的に助け合う為に作られた組織が発端。

「長寿をお願いしたことはないが、もう1日生き延びられる事を感謝する。そうすると毎日がとても貴重に思える。」という考え方がみんなで共有されている。

米国ロマリンダ(アドベンティスト協会のコミュニティ)の習慣

時間の聖域を決める。家族、神、仲間、自然と共に過ごす時間を24時間作る。健康的なBMIを維持する。適度な運動を定期的に行う。気の合う人と時間を過ごす。ナッツを食べる。社会へのお返しを心がける。肉は控えめ。夕食は早めに軽く。多くの植物性食品を食べる。水分を十分に摂る。

コスタリカの習慣

人生の確固たる目標を持つ。自分が必要とされると感じ、多くの人の役に立とうとする。硬水を飲む。家族が第一。夕食は軽く。ネットワークを大切にする。よく働く。適度に太陽を浴びる。伝統文化を大切にする。

ざっとみてみると、世界の中で場所はバラバラですが、田舎で、肉体労働などで体を毎日動かし、粗食で少食、人々のつながり、家族のつながりが強く、一緒に生きていく上で、助け合うことが多く、きれいな水を沢山飲み、太陽を沢山浴び、自然の中で暮らしていること、人々に身分の上下がなく、皆、前向きに生きがいを持って、楽しんで生きていることなどが共通点として見えてきます。

人類が狩猟採集していた時代は、毎日食料を調達するために、平均18000歩、歩いて体を動かし、獲物や、食べられる植物は毎日取れる訳ではなかったことから、粗食で少食、一緒に暮らしている人は、運命共同体で、そのつながりは深く、思いやり、助け合い、きれいな水を飲み、太陽を沢山浴びて、自然の中で暮らしていたのです。

人類の遺伝子に沿った狩猟採集生活との共通点が多く残っている地域が、健康長寿のブルーゾーンとして存在していると言うのは、偶然ではないと思います。科学的にも、そう言う生活が、細胞のオートファジーを活性化し、病気を寄せ付けず、長寿遺伝子を活性化する生活なのです。

参考書籍 :「ブルーゾーン」世界の100歳人に学ぶ健康と長寿のルール  ダンビュイトナー