蒼野が、ずっと西洋医学の元、手術や薬物治療を行なってきて、感じてきた現代医療の不都合な真実についても、一度お話ししておきたいと思います。
自分では、その方法が一番良い方法で、良くなる確率が高いと思われる治療を行なってきたつもりなのですが、不幸にして、手術の合併症や、術後感染、薬剤の副作用などで命を奪われてしまう患者様も一定数、目の当たりにし、とても悲しい思いをしてきました。
人間の体は、機械を直すように、悪いところを取ってしまったり、悪い検査値を治す薬を投与するだけでは、真の健康には近づかないのは真実だと思います。体は全てがつながっているシステムの集まりなので、やじろべえのように、一方に傾いた場合に、それを上に持ち上げる治療を選択すると、持ち上げすぎて反対側に落ちてしまうことも多いのです。
バランスをとりながら、体を治す方法は、最終的には、人間の持つ自然治癒力を発揮させることしかないのだと思います。
医師も、病院を経営していたり、病院に勤めたりしていたら、経済的な制約や、経営者の意向、製薬会社による教育などの影響もあって、いらっしゃった患者様には、自宅での生活改善や療養の方法を説明するのではなく、どうしても積極的治療を勧めたくなってしまう物なのです。
もちろん、救急医療が必要な患者様にとっては、外傷などのように(蒼野は自分の頭蓋内血腫の手術をしてよかったと思っていますが… )、救急で治療しないと、命を左右する病態もありますので、そういう症例を上手く救命できた時には、心から嬉しく、やりがいを感じることもありました。
しかし慢性病や悪性腫瘍などは、完全に治すことができないことが多く、治療をすればするほど、体に負担がかかって、状態が悪くなり、弱ってゆく患者様も沢山経験しました。
これは有名な話なので、ご存知の方もおられると思うのですが、1973年にイスラエル全土で、1ヶ月間、医師のストライキが決行された時には、診察する患者の数が1日あたり6万5000人が、本当の救急のみの7000人になりました。その結果、同国の死亡率が半減しました。しかし病院が再開したら、元に戻りました。
1976年、コロンビアの首都ボゴタで、医師たちが52日間のストライキを行い、救急医療以外はいっさいの治療を行わなかったところ、ストライキの期間中、死亡率が35%低下しました。
同じ1976年、アメリカ合衆国のロサンゼルスでも医者らがストライキを行いました。この時は、死亡率が18%低下しました。ストライキの期間中、手術の件数は60%減少していました。そして、医師のストライキが終わると、死亡率がストライキ以前と同じ水準に悪化しました。
あちこちで報告されたこうした事例は、ある意味、西洋医学の限界と、人体という複雑なシステムの不調に、部分的に介入するのみでは、かえってバランスが崩れ、重大な結果を招くことを示していると思えるのです。
日本は国民皆保険で、病気になれば病院に行けばいいや、と思っておられる方も多いかと思います。しかし最終的に、自分の身体に責任を取れるのは、自分自身です。日々の生活を見直すことで、自分の自然治癒力を最大化して、自分の健康を守ってゆくことが、死ぬまで元気な日々を送るためには絶対に必要なことなのだと、蒼野は考えています。
これからも、そのための情報を発信して行きますので、一緒に自分の健康を見直して行きましょうね!!
参考書籍: 『こうして医者は嘘をつく』 ロバート・メンデルソン