今日はビタミンCのお話です。身体に良いものは沢山あり、蒼野としては、その成分だけ摂れば大丈夫という考え方ではないので、ただビタミンCのサプリを摂ればよいという話ではありません。しかし不足しがちな成分に関しては、意識して摂取を増やすのは必要だと思っています。
皆様がよく知っているビタミンCの働きとしては、抗酸化ビタミンの一種で、肌や血管の材料にもなるコラーゲンの成分でもあるため、美容やアンチエイジングにも効く、代表的なビタミンだということかと思います。体内の様々な酵素反応にも補酵素として関与するため、全ビタミンの中で、最も必要量が多いビタミンです。
極度に不足すると、血管が脆くなることで、全身のあらゆる血管から出血して死に至る壊血病になってしまいます。大航海時代、長期の航海で多くの船員が壊血病で亡くなりました。柑橘類を食べると予防できることが発見され、200年後の1920年に、その予防成分はビタミンCと名付けられました。
マサイ族やイヌイットの時にも書きましたが、ヒトは体内でビタミンCが生成できないため、必要量を毎日摂取する必要があります。体で活性酸素が多く作られる、酸化ストレスが高い状態の時には、特に沢山必要となります。喫煙や激しい運動、ストレス状態、感染などで白血球が活躍する場面などでは、大量に消費されます。
食べ物では、果物や野菜、特に柑橘類や、ピーマン、ブロッコリー、キャベツなどの緑黄色野菜に多く含まれています。熱を加えると壊れてしまいますし、あまり水に浸けておくと溶け出して失われます。生で食べると90%程度は吸収されます。過剰に摂取したものは3時間くらいで尿排出されてしまうため、摂りすぎになることはありません。
体内に貯蔵されているビタミンCの量は4500㎎です。厚労省の出している1日必要量は100mgですが、必要量は人によって大きく異なります。タバコを1本吸うと50㎎のビタミンCが消費されるため、1箱吸う人は、たばこだけで1000㎎/日も必要です。長年タバコを吸っていると、老化が進み、皮膚のコラーゲンが修復できずに、スモーカーズフェイスになるのは、当然の反応かもしれませんね!
ストレスに関しては、ドキッとしたり、びっくりするだけでも体内から500mgものビタミンCが一瞬にして消費されます。ストレス社会の現代においては、ビタミンCは不足させないように、意識して摂っておく必要があります。このように個人個人、またストレスの度合いなどによって、ビタミンCの必要量には大きな変動があります。
ビタミンCには、脂肪細胞へのグルコースの取り込みを低下させて、脂肪細胞を大きくさせにくくする作用があるようです。脂肪細胞を培養する際に、ビタミンCの濃度によって、分化が抑制されたという実験結果が出ています。またレプチン(満腹ホルモン)の抵抗性を改善してくれるため、肥満の解消にも役立つことが分かっています。 ダイエットにも必須です。
ビタミンCを作れない遺伝子破壊マウスの実験では、普通のマウスの平均寿命(半数が死亡する齢)が24ヶ月だったのに対して、ビタミンCが不足したマウスの平均寿命は6ヶ月と、約1/4に短縮していました。長寿に対する作用もあることが分かりました。
1日100㎎というのは、病気にならない最低量ですので、数々の良い作用が期待できる、不足しにくい量というのはもっと多くなります。目的にもよりますが、1日1000㎎を目安に、3時間で排出されることから、こまめに、頻回に摂取することが良いと言われています。美容のためには2000㎎、感染予防なら3000mg位摂ると余裕があります。
レモン1個の果汁で20㎎程度しか入っていないため、1000mgとなると、サプリメントの活用が無いと難しいかと思います。果物で摂りすぎると、果糖も多くなってしまうため、糖化が進みやすくなってしまいます。 蒼野はiHerbのものを飲んでいます。
医療保険の範疇は超えてしまいますが、点滴による高濃度のビタミンC治療は様々な病態を改善する作用が期待されています。高濃度ビタミンCの点滴は、サプリメントに比べて、血中濃度を100倍くらい高くすることができます。
癌細胞を特異的に障害して、がん細胞を死に追いやったり、リンパ球やインターフェロンを活性化して、免疫力を高めることも確認されています。アメリカのカンザス大学医学部では、これまでに数万件以上の高濃度ビタミンC点滴療法を実施してきており、75%以上の患者の癌縮小効果を認めたと報告されています。日本でも保険外診療で行っている医療機関があります。
その他にも、メラニンの沈着を抑えて、シミ、そばかすを防いだり、骨のコラーゲンを合成することで、骨粗しょう症を予防する作用もあります。しわやニキビの炎症にも有効です。また血中のヒスタミン濃度を下げる作用があり、アレルギー反応を抑える作用があったり、薄毛を改善する作用もあります。
メンタルに対しても、ストレス抑制効果や、自律神経を調整して安定させる効果が認められました。鬱や慢性疲労にも有効性があります。アルツハイマー型認知症に関しても、ビタミンCをビタミンB6と不飽和脂肪酸と一緒に取ると、予防効果が認められました。さまざまな体内の代謝に補酵素として関与しているため、もし不足していた場合には、影響が出やすいのだと思います。
ほとんどの人にとって、ビタミンCは、大量に摂っても安全です。吸収しきれないくらい大量に摂取すると下痢になることがありますが、その場合は量を加減すれば、改善します。 工場生産されたビタミンCでも、添加物の無い高品質のサプリメントに含まれるものは、果物や野菜を食べることによって得られる栄養素としてのビタミンCと同じであることも覚えておきましょう。
蒼野はサプリメントについても、積極的に摂るタイプなのですが、旅行で外食が続いたり、ジャンクな食事をサプリメントで補おうとした経験では、やはり絶好調ではなくなるように思います。今分かっているビタミンだけでなく、生の野菜や果物に含まれている多種多様のフィトケミカルも、絶対に必要なものなのでしょうね!
漢方薬は生薬からできており、成分的には3000種類くらい入っていると言われています。漢方薬の主な成分を数種類取り出して錠剤にしようとする試みは、行われていますが、漢方薬そのもののような効果を出すことは出来なかったそうです。
有るか無いか分からないくらいの微量な成分も、身体の中の反応には必要なのだということなのでしょうね。サプリメントも一緒で、あくまで健康的な食事を取った上で、不足しそうなものを補うという姿勢が、健康をキープするために、一番大事なのだと思います。
ストレスが多い生活を送る人はビタミンCは必須だと思います。ビタミンD( https://blue-zone-life.com/ビタミンd/ )、鉄( https://blue-zone-life.com/鉄分の重要性!/ )も不足が指摘されている微量成分になりますので、体調が気になる方は、サプリメントの利用もお勧めしたいと思います。
サプリメントも摂りながら、毎日レモンを絞って飲んでいる蒼野でした。
参考ページ: 国際オーソモレキュラー医学会ニュース https://isom-japan.org/
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