今日は蒼野が病気になって罹るとしたら、こんなドクターが主治医だと良いなあと感じる医師の特徴について、私見を書いてみたいと思います。蒼野は医者になって38年経つのですが、様々なドクターを横目で見ながら仕事をしてきました。人それぞれなのは当たり前なのですが、ドクターも本当にそれぞれです。
蒼野が医師を目指したのは、虎ノ門病院に膠原病で入院していた祖父が、ベッドから転落して意識不明となり、それを見舞いに行った時からです。中学2年生の時でした。母がワーワー大声で泣くのを見たのも、生まれて初めてでした。気分が落ち込む中、通りかかった研修医たち?が祖父の姿を見て、「この患者は~の法則を無視してるねー」と談笑したのを耳にしたのです。
「許せない!」と思いました。患者に対しても、患者の家族に対しても、気持ちも考えずに冗談が言える人間が、医師になって良いのか!と思いました。虎ノ門病院は東大出身の医師ばかりとも聞いており、勉強の成績は負けても、自分なら患者や家族の気持ちが分かる医師になってやると思ったのです。祖父はそのまま他界しました。
医師になってから、自分の座右の銘は「自分の家族だと思って患者を診る」でした。何とか良くなる方法を考え、副作用が少なくなる方法を考え、気持ちが楽になる方法を考えました。やっているうちに西洋医学の限界も分かってきましたし、どんどん治療を進めることが、かえって患者さんや、その家族を不幸にする事もある場合を経験してきました。
医師法の第一条には、『医師は、医療及び保健指導を掌ることによって、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする』とあります。確かにその通りですよね。でも医学部で習ったことは、病気のメカニズムや、診断、治療法についてばかりで、”健康な生活を確保する方法”については、習ったことが無いのです。
人間の健康には、食事や運動や睡眠、ストレスコントロールなどが、本当に重要ですが、そういう知識に関しては、自分の健康への興味で勉強してきたものになります。”医者の不養生”という言葉もありますが、自分の身体に興味がないドクターが、患者様の健康には興味があるはずもなく、病気や数値を治すことが仕事になっている医師の方が多いのです。
私立のクリニックなどに勤める様になると、患者様が中心ではなく、売り上げや、経営について、うるさく言われる様になり、ここにも大きな矛盾を感じる様になりました。いろいろ勉強してみると、これは日本の医療システム自体が、医療ビジネスとして、成立させないといけない所が違っているのです。先進国の医療は、警察や消防などと同じように、採算は関係ない公共の仕事です。
また医師法に書かれているように、医師が本当にその役割を果たして、多くの国民の健康な生活を確保することが出来れば、欧米に比べて、圧倒的に数が多い病院の多くは潰れてしまうのでしょうね! 予防医学が発達しないのも、生活習慣を改善して、病気が予防でき、医療費が削減できることには、何ら経済的なメリットが無い事が、大きな原因なのでしょう。
でも希望はあります。蒼野が出会ってきたドクターは、腹黒い人ばかりではなく、ちゃんと患者想いで、患者様の健康、患者様の幸せを願っている方は結構居られたのです。それではそんなお医者さんの特徴を並べてみたいと思います。
1、元気が良く、ドクター自身が健康そうな人 自分が健康でなければ病気の人を気遣いながら、良い診療や指導はできません。健康な人は自分の健康法を持っており、聞けば教えてくれます。
2、ちゃんと顔を見て挨拶してくれる人 人間的には当たり前なのですが、患者を人ではなく、病気を持っている存在と思っている人は、病気を治せば良いと思っています。第一印象は大事だと思います。
3、新しい医療の話題も知っている人 医療は日進月歩です。昔の知識しかなく、勉強しない医師も結構いたりします。きっと健康に興味がないのでしょうね。30年前の知識で治療されたら、治るものも治らない場合はあると思います。
4、自分が分からない時には、他科のドクターに訊いたり、すぐに紹介してくれる人 知ったかぶりして、ごまかす人は主治医にしてはいけません。場合によっては手遅れになる場合もあると思います。
5、問診で、生活習慣について詳しく聞く人 生活習慣病は、生活習慣が原因です。まず治すのは生活習慣なのです。血液データを薬で良くするだけでは解決にはなりません。生活習慣についてアドバイスくれる人が本当のお医者さんです。
6、今ある症状の原因を追究し、メカニズムと解決法を考えて、教えてくれる人 日々の生活の中に改善すべき事があれば、薬でなくても治ります。
7、検査結果の意味を詳しく教えてくれる人 異常値の原因が分かれば、生活を変えるモチベーションが出ますよね!
8、薬の効能や副作用について、主なものを説明してくれる人 忙しい場合は薬剤師さんに任せる場合もありますが、実は薬の知識、特に副作用を知らない医師もいます。特に沢山薬を出す医師はその傾向がありますし、危険です。薬を減らそうとしてくれる人は信用できます。
9、治療の選択肢について、中立の立場で教えてくれる人 病気を治すだけではなく、患者の生活や年齢なども考えて、生活の質や幸せを重視するドクターに出会えれば本当にラッキーです。気の進まない治療をごり押しする人は、別の理由があるかもしれません。
10、生活改善したことや、良くなったことを報告すると、一緒に喜んでくれる人 そんな先生と一緒なら、生活習慣を変えてゆけそうですよね! 蒼野がお酒を毎日飲む習慣から抜けられたのは、交通事故の時に手術してくれた先生のアドバイスのおかげです。
思いつくままに、蒼野が理想と思うドクター像を書いてみました。これは蒼野自身が目指してるドクター像でもあります。そのためには毎日勉強が必要ですし、特に初診の時には時間が掛かります。1日100人患者様を見ていた時には、全部はできませんでした。
繰り返しになりますが、医師も人間ですから、色んな人がいます。身近にあなたの生活の質や幸せまで考えてくれるドクターがいればラッキーですが、最終的には、自分の健康、自分の人生の責任者はあなた自身なのです。どうやったら健康が維持できるのか、常に考えておきたいものです。
中高年になると、加齢に伴って、誰もが少しずつ身体の不調は出てきます。気になる症状は、ちゃんと診断を受ける事が大事ですが、そこで「異常ありません」とか「様子を見ましょう」と言われた場合には、必ず自分の生活を振り返って欲しいと思います。
蒼野自身は生活を変えて見て、調子が良くなったら、すごく面白いし、嬉しいです。何事もトライアンドエラーです。Chat GPTに詳しく症状を伝え、改善してみるべき生活習慣を聞いてみましょう。これからの健康管理は、そんな風に変わってゆくと思っている蒼野でした。
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