身体の痛みをゼロにする習慣!

2023/09/14

 今日は身体のあちこちの痛みの対処法について書いてみたいと思います。転倒した91歳の母のブログを書きましたが、運動しにくいのは、膝の痛みがあることも原因でした。痛みがあると億劫になって、ついつい座ったままの生活になります。使わないと筋肉は落ちてしまいますから、転倒リスクが高まってゆくという悪循環にハマっていたのです。

 デスクワークの方も多い今日、肩や首の痛みを抱えた方は多いのでは無いでしょうか?対処せずに放置していると、ひどくなることはあっても、自然に治るというのは滅多にありません。整体に行く人も多いかもしれませんが、行った日には良くても、二日もすれば元に戻ってしまうという話は、患者様からよく聞きます。

 それでは痛みの原因について、深堀してゆきましょう。まず人間の体を動かす要素から考えてみます。まずは筋肉です。骨に引っ付いている筋肉(骨格筋)は、身体に600以上あります。骨と骨の間には関節があり、運動の方向を決めています。関節を挟んで骨に引っ付いている筋肉が収縮や弛緩することで、関節が動きます。

 筋肉に命令するのは神経系です。大脳運動野からの指令が、脊髄を介して筋肉へと伝達されます。身体の動きは、複数の筋肉が、小脳を介した神経によって協調することで、スムーズに、バランスよく動くことが出来るのです。同じ動作を練習すると、神経は新しい経路を作り、よりスムーズに動けるようになります。これらをまとめた言葉が、「身体の機能運動性」です。

 痛みが出るのは「身体の機能運動性」が障害された状態です。例えば座りっぱなしで、同じ姿勢で何時間も仕事をしていると、一部の筋肉だけが過度に緊張した状態が続きます。これを毎日繰り返していると、反対側の筋肉が弱くなり、使っている筋肉が強くなるため、筋肉のバランスが悪くなります。関節や筋肉に不必要な力がかかり続けると、炎症を起こしたり、血流が悪くなって痛みが出てくるのです。

 機能運動性が低下すると、動きにくくなった部分を補うために、他の部分が過度に使われることもあります。これによっても、筋肉や関節、それらをつなぐ結合組織に過度な力が加わり、炎症や痛みが発生します。そして姿勢も悪くなります。

 不自然な姿勢のまま、無理して動こうとすると、身体の一部に過度の負荷がかかり、痛みの原因になります。無理して重いものを持ち上げようとしたり、不自然な姿勢で長時間歩いたりすると、肩や、腰や、足が痛くなるのです。

 加齢によって、筋肉や関節が硬くなると、さらに機能運動性は低下します。関節そのものが擦り減ったり、変性したりして、動きが悪く、不安定になります。周囲の筋肉や腱に、過度な力が掛かりやすくなり、痛みにつながります。痛みが出れば、運動する気力や、機会も低下することで、悪循環に陥りやすいのです。

 つまり、痛みは身体の機能運動性の低下で生じることが多いのです。これは、安静や薬や整体だけでは良くなりません。我慢したり放置したりすることで、さらに悪化する痛みです。根本的な対処法は、身体の機能運動性を高める事なのです。

 身体の機能運動性の要素は3つあります。それは柔軟に、バランスよく、安定して動かせる事です。柔軟性に関しては、身体は最低限の可動域を確保する必要があります。体育座りや胡座で座れるくらいの柔軟性は必要です。180度の開脚は必要ありません。蒼野も、起床時に毎日簡単な静的ストレッチをやっています。ストレッチ後は体がスムーズに動きやすい感覚があります。

 長年かけて固まった関節を、無理に動かそうとするのは、怪我の元になりますので、痛気持ちよい程度で押さえながら行いましょう。ヨガや太極拳は、動きもゆっくりで、高齢でも取り組みやすいかもしれません。しかしこれは正しい姿勢で行うことが鍵となります。

 一口に正しい姿勢と言っても、蒼野は自分が良いと思っている感じとは違うということを、中村弘志先生の整体院で診てもらって、初めて気づきました。長年のデスクワークやスマホによって、蒼野もストレートネックになっていて、加齢と共に首が前に傾いていたのです。頭がまっすぐになるように立とうと思うと、腰が反って、お腹を突き出す姿勢で立っていました。それは動画を撮ってもらって、初めて分かったのです。

 幸いまだ、ひどい腰痛は無いのですが、自然な背骨の形の上に、重たい頭をまっすぐ乗せた姿勢がどんな感じなのかを、教えてもらいました。蒼野は40代のゴルフの練習のし過ぎで、頸椎椎間板ヘルニアがあり、首をなるべく動かさないようにしていたため、頚椎の可動域がほとんど無いことにも気付けました。ゴルフで右肩も下がっており、背骨が曲がりかけていました。

 長年過ごしてきた悪い姿勢は、自分では気付きにくいので、できたら整体などのプロに見てもらうか、動画で撮ってチェックすることをお勧めします。典型的には、頭が前に出て、巻き肩になり、猫背になっている姿勢は、痛みが出やすくなるため、改善しなければいけません。もちろん座っている姿勢も重要ですので、その場合は椅子や机の高さ、モニターの位置などの、自分に合わせた調整が必要です。

 蒼野は、自分の悪い姿勢に気付いてからは、背骨の柔軟性を高める運動や、気がついたタイミングで顎を後ろに引いたり、首を左右に振ったりして、頚椎の可動域を高めるようにしています。姿勢は加齢と共に崩れやすいのです。筋肉が減って身体が支えにくくなるため、40代くらいから急に姿勢が悪くなる人が多いです。両足の上に、背骨がまっすぐ頭まで乗っているイメージで生活し、慣らしてゆきましょう。

 蒼野は現在も姿勢を意識しながら生活しています。その姿勢で歩くようになってから、足が上がるようになったのか、なんでも無いところで躓くことが無くなったように思います。首や背骨の可動域の運動を続けながら、天井を見つめて、背骨の回旋運動を行い、短回旋筋を鍛えて、背骨をまっすぐにしてゆきたいと思っています。

 最後は動きの安定性です。これには筋肉の維持や増強が必須です。なかなか取り組めない人も多いかもしれませんが、筋トレは最低週2回くらいは必要です。最初は1回からでも良いので、スクワットや椅子からの立ち上がりを行いましょう。前回書いた片足立ちを1分ずつ行ったり、かかとあげや椅子に座って下腿を伸ばして、太ももを鍛えたりしましょう。

 歩いている高齢者は結構おられますが、つまづいたりして転ばないためには、筋トレで筋肉の瞬発力を鍛えておくことが必要です。転びそうな身体を支えてくれるのは、素早く動ける筋肉だからです。痛みのコントロールや転倒の予防には、筋トレが有効で、必須です。まだ元気な中年期から、筋トレをやらないと気持ちが悪いくらいの、習慣にしておくと安心です。

 歳を取っても、痛みから解放されたまま、転倒しにくい身体をキープしたいものです。最低限のストレッチと、背骨が自然に真っ直ぐになる良い姿勢と、筋力トレーニングが3種の神器です。是非皆様にも取り組んで頂きたいと思っています。

 姿勢を根本的に治したくて、中村弘志先生の「カチッとハマる®︎」の機器をレンタルし、一昨日から行うようになった蒼野でした。

参考書籍: 世界の最新医学が証明した究極の疲れないカラダ  仲野 広倫

過去ブログ: 短回旋筋矯正で「カチッとハマる」!

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