果物は○、添加糖は✖️!

2023/03/14

 皆様は甘いものはお好きですよね! 蒼野も大好きです。クリームたっぷりのケーキや、バターたっぷりのクッキーも大好きなのですが、知識が増えるにつれて、食べる機会は減らそうと思っています。その代わりに季節ごとのフルーツを食べるのがとても楽しみです。この季節は先日届いた水晶文旦を楽しんでいます。

 それにしても最近の果物は甘いですよね。果物に含まれる糖、果糖が少し気になるので、今日は果糖について調べてみる事にしました。果糖はブドウ糖と同じ単糖類です。これ以上の消化は必要ありません。果糖+ブドウ糖=ショ糖(砂糖)になります。

 二糖類の砂糖を摂取すると、消化酵素で果糖とブドウ糖に分解され、小腸の上皮細胞に吸収されます。ブドウ糖は直接血流に取り込まれ、血糖値が上がるとインスリンによって、細胞にとり込まれ、エネルギーとして活用されたり、グリコーゲンとして肝臓や筋肉に貯蔵されます。

 その貯蔵量には限界があるため、それを超えるブドウ糖が摂取されると、余剰のブドウ糖は、中性脂肪として脂肪細胞に蓄積されます。つまり太ります。炭水化物も消化酵素によって、果糖とブドウ糖とガラクトースに分解されます。ガラクトースとブドウ糖が構成するのが二糖類の乳糖です。ガラクトースは肝臓で代謝され、ブドウ糖に変換されます。

 一方果糖は、肝臓に直接運ばれ、フルクトキナーゼという酵素で、フルクトース-1-リン酸に変換され、グリコーゲンの合成や糖新生に用いられます。直接血糖を上げる作用はないものの、肝臓の糖新生によって、血糖を上昇させます。過剰な果糖は肝臓で脂肪に変わりやすく、脂肪肝の原因としても注目されています。

 ポイントは過剰かどうかという事になります。原始人が口にできた糖質としては、ブドウ糖と比較すると、果糖が多かったのではないかと思います。当時は貴重な栄養で、人類が赤やオレンジ、黄色に反応しやすいのは、生存のために果物を探し求めていた事に由来するようです。

 品種改良で今の果物は、当時よりはずっと甘くなっています。他にもビタミンや食物繊維といった、多くの栄養を含む果物は、現代でも積極的に摂ってほしい食材にはなりますが、制限なしに食べても良い訳ではないようです。特にドライフルーツには多くの果糖が含まれますので、注意が必要です。

 すでに高度肥満や脂肪肝だったり、糖尿病を発症している場合は、果物でも注意が必要です。特に甘い南国のフルーツやドライフルーツは控えめが安全です。しかし1番の問題は加工食品に添加されている果糖です。食物繊維や抗酸化物質がセットになっている果物で、摂取する果糖の量と比べても圧倒的な量になっている事です。

 糖は人類が生存のために追い求めて来た食べ物ですから、食べることが出来れば、脳の報酬系が刺激され、大きな快感が得られるようにできています。資本主義社会では、モノが売れることが正義ですから、多くの加工食品に、工業的に作られた高果糖コーンシロップ(ブドウ糖果糖液糖)などの糖質が添加されているのです。

 この場合果糖は、健康に大きく影響する可能性が示唆されています。高果糖コーンシロップ(HFCS)を投与されたラットは、その摂取量が増加してゆき、体重が増加しました。ブドウ糖液を飲ませた群では、ある程度飲めば満足しましたが、果糖の場合、飲んでも飲んでも、もっと欲しがり、果糖が過食を誘発する可能性が示唆されました1)。

 これは人類でも同様のようです。脳の報酬系がハイジャックされ、食べだすとやめられなくなるように、果糖は多くの食品に含まれています。甘みの強い清涼飲料水やお菓子類、調味料などにも、この価格の安い高果糖コーンシロップ(HFCS)が隠されていることが多いのです。

 食欲はなかなか止められませんよね。果糖を含む食品を摂り過ぎると、最初に書いたように、肝臓での脂肪が増えやすくなります。これが非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLED)と呼ばれる病気になります。平たく言えば脂肪肝、人間がフォアグラ状態になることです。

 現在のアメリカでは30%がNAFLEDを罹患しており、2030年には人口の50%にが達するという試算があります2)。NAFLEDを放置すれば、重症化して肝硬変や肝癌につながる可能性があります。現時点でも50歳以上の糖尿病または肥満の患者の66%が、NAFLEDがすでに重症化し進行性線維症に陥っていると考えられています。

 果糖の過剰摂取が、腸管上皮細胞の損傷を引き起こし、リーキーガットを引き起こします3)。そこから体内炎症を引き起こし、免疫系に損傷を与える可能性があるという報告や論文も散見されます4)。果糖の過剰摂取が、炎症によってさらに脂肪酸合成を促進することも研究で判明しています5)。

 果糖は大量に摂取すると、ブドウ糖よりも吸収が遅いため、小腸で吸収しきれずに、大腸に流入します。腸内細菌のバランスが崩れ、腹部膨満や下痢、過敏性腸症候群の原因になったり、トリプトファンの吸収障害を起こします。セロトニンの原料であるトリプトファンが吸収されないと、メンタルが悪くなるのです。

 また果糖はブドウ糖に比べても、10倍以上のスピードで、老化の大きな原因である終末糖化産物(AGEs)を作り出してしまいます。これは糖尿病の指標であるHbA1cが一つの目安になります。これは認知症や動脈硬化の発症、増悪に関わる物質でもあります。

 先進国を中心に果糖の消費が増えています。過剰な果糖は内臓脂肪や体脂肪を増やし、腸管にダメージを与え、体内炎症を起こし、腸内細菌のバランスを崩します。太りやすくなり、認知症や動脈硬化を進め、老化につながることから健康長寿の大敵と言えます。

 現代社会で生きる上では、全く加工食品を食べない訳にはいきません。しかし高果糖コーンシロップの様な添加糖の摂取に関しては、できるだけ避けてゆくのが賢明です。少なくとも甘い飲み物だけは避ける様にしましょう。これは身体に良いと思って飲んでいる野菜ジュースも同様ですので気をつけましょう!

 研究結果を見てゆくと、やはり沢山売れるようにデザインされた食品は危険だと思います。ずっと我慢するのはストレスの点から健康に悪いので、たまには食べて良いと思いますが、日々の食べ物の選択は、本当にご自身の将来の健康につながっている事を意識してゆきましょうね!

 甘いものは、やはり旬の果物を中心にしてゆこうと思った蒼野でした。

参考文献:
 1)High-fructose corn syrup causes characteristics of obesity in rats: Increased body weight, body fat and triglyceride levels. ; Pharmacology Biochemistry and Behavior 97(1) 2010, 101-106

2)Nonalcoholic fatty liver disease: a systematic review. ; JAMA. 2015 ; 313 (22) :2263-73.

3)Excessive fructose consumption may cause a leaky gut, leading to fatty liver disease. ; Nature Metabolism2, 1034–1045 (2020)

4)High fructose diets could cause immune system damage. Swansea University 22 February 2021 

5)Fructose stimulated de novo lipogenesis is promoted by inflammation. ; Nature Metabolism2, 1034–1045 (2020)

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