もしもコロナに罹ったら!

2022/10/23

 今日は9月26日以降変わったコロナの扱いについて書いておこうと思います。先週の発熱外来では、6人抗原検査を受けて、陽性は1人とかなりコロナは減ってきているのを実感します。8月の第7波の時は10人受けて10人陽性だったのを考えると、このまま収まってくれたらありがたいなあと思ってしまいます。

 急に寒くなったこともあり、先々週に比べると発熱者自体は増えてきています。気温が下がり、体温が1度下がるだけで免疫力は、30%低下すると言われていますので、是非寒さ対策は怠らないよう注意していただきたいと思います。

 外来をしていて思うのは、急に高熱が出て受診されコロナ陰性の患者様は、ただの風邪で良いのかということです。またインフルエンザの流行の報道は無く、検査もしていないのでちょっと不気味です。また抗原検査は、ウイルス量が多くなければ陰性になるため、本当に感染していないのかについても、明確には分かりません。

 9月26日に厚生労働省から、コロナ陽性者でも、全例届け出しなくて良いとの通達が来ました。ニュースでご存知の方もあるかとは思いますが、病院で検査してコロナ陽性でも、自分で届出しない限り、フォローはしてもらえず、自分で判断して、自宅療養するという取り決めになりました。

 蒼野は「どうしたら良いですか?」と聞かれることもあるため、知っておかなければいけないのですが、感染したことが無い方や、あっても以前のやり方しか知らない方は戸惑うと思うので、簡単に解説しておきたいと思います。厚労省のページには詳しく出ているのですが、結構煩雑でした。

 まず変わったのは療養期間です。コロナ陽性となった場合、症状が出た日から7日経過し、症状が無くなってから24時間経過した8日目からは療養解除可能となります。以前は10日間の療養期間が必要でしたので短くなったということです。しかし短くなったからと言って、療養期間が終わったら安全かと言われるとそうではありません。

 感染させてしまうリスクは、以前から発症2日前から発症後7~10日と言われているため、今回の療養期間が終了しても、特に自分の親などの高齢者やリスクのある人にうつさない様気をつける必要があります。飲酒を伴ったり、大人数や長時間になる飲食、カラオケや車の中などでのマスクなしの会話や、休憩室、喫煙所などは10日過ぎるまでは注意した方が良いと思います。

 濃厚接触者に関しても、自主的な待機期間が求められていますが、あまり報道されていません。同居の家族だと、症状がなくても感染している方の割合は、結構高めです。例えば子供さんに熱が出て、治らないので2日目に検査すると陽性であった場合、同居の両親は、その日から、自宅内でもマスクや消毒を始めることになります(この日が0日目)。

 娘さんが発症したことによる家族の待機は5日間です。結局娘さんの待機期間が終わる8日目が両親の6日目となるため、ここで全員待機期間が終了となります。もし娘さんの感染が分かった2日後に父親が熱が出て陽性となった場合には、母親は父親の発症0日目から考えて、6日目に待機解除となり、娘さんの待機が終わっても待機が求められます。これは蒼野も知りませんでした。

 また無症状でコロナ陽性となった場合において、5日目に検査キットで陰性を確認した場合は6日目に療養解除して良いというルールがある様です。特に医療関係者など少しでも早く復帰して欲しい人の場合には2日短縮出来るかもしれないということは知っておいて損はないと思います。

 医師が届け出をしなければいけないのは、65歳以上の方、診察時に酸素飽和度が低く(一応96%以下)、重症肺炎などが疑われて入院が必要と考えられる方、重症化リスクが高くコロナ治療薬の投与や酸素投与が必要な方、妊婦の4パターンとなっています。

 重症化リスクに関しては、現在治療中の悪性腫瘍、慢性呼吸器疾患、慢性腎臓病、心血管疾患、脳血管疾患、治療中の糖尿病(特に合併症あり)、喫煙歴、高血圧、脂質異常症、ステロイドや免疫抑制剤の投与中などになります。結構ありますよね。とても煩雑です。

 あとはBMI30以上の高度肥満があると、重症化リスクは高いと判断します。論文ではBMI25以上の脂肪肝患者は、25未満の人に比べて重症化リスクは6倍です。ICUに入るコロナ患者の73.4%がBMI25以上でした。内臓肥満はサイトカインストームを引き起こしやすいのです。

 それ以外の方は、保健所に届け出ることなく自宅療養となります。医療機関の負担を減らすという目的もあって、受診しなくても、公認された検査キットを手に入れて陽性を確認することもできます。しかし一人暮らしや不安な方については、ご自分で健康フォローアップセンターに連絡して相談することは可能です。

 宿泊療養の希望や食料品の支援なども、結構厳しい条件はありましたが、該当すれば受けることができます。軽症でも陽性者として登録しておくことができますし、症状等について健康相談を受けることもできます。各自治体に窓口がある様なので、ご自分がお住まいの地域の健康フォローアップセンターを探してください。

 相談しなければいけない場合は、慢性的な息苦しさや胸痛がある、水分もとれていない、38.5℃以上の発熱が4日以上続いている場合などです。急に息苦しくなった、意識が朦朧としてきた等、症状が急変した場合には救急要請することも頭に置いておきましょう。

 自宅療養中に行うべきことを挙げておきます。朝夕2回の体温測定、同居の人がいる場合はマスクの着用や部屋も食事も分けて過ごすこと。難しければ2mの距離を保ち仕切りやカーテンを使うこと。手洗いやアルコール消毒、入浴は一番最後にし、共用のトイレや洗面所は使用後の消毒、清掃が望ましいです。

 あと9月26日以降の感染については、軽症や無症状で仕事を休んだ方は生命保険等の給付が受け取れなくなりました。受け取れるのは入院治療した人、医療機関の事情などで自宅や施設などでコロナ治療薬の投与などを受けた、重症化リスクの高い人、高齢者、妊婦などに限られることになりました。世知辛い世の中です!

 10月1日時点で、日本の感染者は2130万人余り、全人口の16.9%に当たるため、このまま全員に保険給付を続ければ保険会社が潰れるのでしょうね! オミクロン株になってからの死亡率は、50歳以下で0.01%、60歳以上で1.13%です。重症化率は30代を1倍とするなら20代以下は0.2~0.5倍、40代4倍、50代10倍、60代25倍、70代47倍、80代71倍、90代78倍です。相変わらずコロナは高齢では油断できない病気です。

 今後も円安と規制の緩和で今後世界中からの変異株が、日本に入ってくると思われるため、変異株による第8波は必ず起こりそうです。世界では感染力の強さから様々なオミクロン株の系統が未だ主流です。幸いニュースで恐ろしいと思ったBA.2.75のケンタウロス株は主流にはなりませんでしたが、現在は免疫逃避能力が高くなっているBQ.1とXXBという株が注目されています。

 BQ.1とその関連株はアメリカで急増し、数週間以内にBA.5を超えると予測されています。またXXBはシンガポールを中心に拡大しており、すでに半数以上が置き換わっている様です。BA.5よりも20%以上拡大スピードが速く、再感染例も多いとのことです。幸いどちらも重症化しやすいという報告はありませんが、寒くなるにつれて、数が増えるのは憂鬱です。

 以上、もし感染した場合の対処についておさらいしておきました。若い人はただの風邪で大丈夫かもしれませんが、大事な年長者が大変なことにならない様、引き続き気をつけて行きましょう。重症化率25倍の蒼野としては、引き続き免疫力増強の生活に努めたいと思います。

参考ページ: 新型コロナウイルス感染症について  厚生労働省ホームページ
       https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

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