最近多くの人の話題に登るようになったChat GTPですが、蒼野の身近でも、その影響と思われる変化が起こりつつあることを感じたので、現状がどうなっているのかを調べてみることにしました。今日は健康情報については一休みです!
身の回りの出来事というのは、病院に面会に来る外資系のMRさん(医薬情報担当者)が、来月からは、Onlineでの対応となりますと言ったことです。何か用事があって連絡すれば、来院されるそうなのですが、最初の質問は、その会社のチャットbotが対応し、分かりにくい時にはオンライン面談を申し込めるそうです。
時代が変わってきたなあというのが、感想です。AIに肩代わりされるようになり、人件費削減となれば、職を失うMRさんも多いのでは、と考えてしまいました。これは自分の体験なので、一般的かは分からないのですが、昭和の時代からバブル期にかけて、MRさんにはいっぱいご馳走になりました。
当時のMRさんの仕事は、もちろん薬の説明もしてくれるのですが、接待して薬を使ってもらうというのが仕事だったような気がします。今考えると、ある意味、賄賂とか癒着という言葉に近いものかもしれません。もちろん患者様に合った薬でなければ使うことはないのですが、同じ病気で、同じような薬だったら、ご馳走になった会社の薬を使うというのは、確かにあったと思います。
時代は変わり、接待はなくなり、コロナ禍になってリアルで会うことも少なくなりました。まずは国立大学や公共の病院からでしたが、ボールペン1本も貰ってはいけないという規律が出来て(他の業種では当たり前のことです)、ほとんど医療機関の役得は無くなりました。薬については最初に勉強して、使い方が分かれば、MRさんに何度も足を運んでもらっても、説明してもらう必要は無くなります。
何か貰えると期待している訳ではないのですが、最近はMRさんが来ても、こちらが忙しい時間帯だったりすると、逆に鬱陶しく感じたりもします。現状では、症例ごとの質問や、使い方などは、AIの対応で十分と考える企業が出てきてもおかしくありません。世知辛い話ではありますが、多くのMRさんは絶滅してしまうような気もします。
話が変わって、Chat GTPについては、蒼野は毎日のように、健康や医療などについて質問してみています。やはりまだ日本語のデータは不足があるようで、時々嘘を言いますし、治療や生活習慣に関して質問すると、「個人差があるため、結果は人によって異なるので、それぞれが医療機関で相談してください」という文言が、必ず入ります。もし間違ったことを断定すれば、責任問題になるので、当然かもしれませんね!
嘘は言いますが、その文章力は現時点でもすごいとは思います。まだ開発途上であることは間違いなく、またその取り扱いについても、各国で温度差があるようですね。今世界で使っている人は、一部の専門職の人々が多いようなのですが、日本は、誰もが面白がって使っているため、使用者の増加が著しいようです。その証拠に、先日10日、オープンAI CEOのサム・アルトマンさんが来日し、岸田首相と会談したとのことです。
米国以外の政府首脳との会談は、初めてであることから、オープンAIが、いかに日本市場を意識しているかの現れだと思います。これからの日本語でのChat GTPの進化も期待ができますね! 一方各国の対応は、厳しめです。生成AIのリスクを懸念しており、まずはそれを見極め、しっかり法律を作って対応するという国が多いようです。
元々EUは、AI利用に関する、新たな法案を準備していたようです。Chat GTPのような高度な対話能力を備えた生成AIが登場したことを受け、法案を修正し、今年中に施行すると、執行機関の幹部が発言しています。AIが作成した文章や画像に「メード・ウィズ AI(AIで作成)」といったラベルを表示させる案や、生成AIの提供企業に説明義務を課すことも明らかにしています。
ここで何が問題になるのかということを箇条書きにしてみます。
1、まだ出たばかりのシステムですので、弱点が隠れていてハッカーに攻撃されれば、入力データが流出する、個人情報や機密情報の漏えいのリスク。
2、誤った学習データによって、事実ではない情報が拡散されるリスク。
3、情報を抜き取ったり、偽のメールを送ったりして、サイバー攻撃に悪用されるリスク。
4、既存の著作物を学習していると、酷似した作品を生成し、著作権を侵してしまうリスク。
5、情報の一極集中による、巨大テック企業の独占、権力の集中による、格差の拡大。
6、データの倫理的な問題、中傷や差別などに使われるリスク。
確かに、法律も何もない状態であれば、びっくりするような事件が起こるかもしれませんね。イタリアでは、個人情報の保護の観点から、Chat GTPの利用は禁止されています。一党独裁の中国では、もちろん使えないことになっています。一方、未来の覇権国となるインドでは、国内産業育成のために、AI規制の法律は作らないと表明しています。
オープンAIは、このAIシステムの脆弱性を見つけた人には、最大で報奨金2万ドル(約267万円)を支払うと発表しました。少しでも早く弱点を見つけ出し、サイバー攻撃や、機能の寸断に備えたいとのことです。自社だけで行うよりも、弱点の克服への対策が迅速化できる取り組みだと思います。
まだちゃんとした法律のない状態では、各社、各業界が、生成AIの有効利用に鎬を削っているものと思います。もちろんAIが書いたことの真偽が判断できる人は、これからも必要とされると思います。しかし多くの人が手を掛けていたことが、AIでできるようになれば、徐々に働く人間の数は減ってゆくように思います。
蒼野の身近でも起こり始めたのをみると、もう数ヶ月もすると、おそらく、高度な専門知識が必要で、給与も高かった人の業界から、人数が要らなくなってくる可能性が高いです。企業としては、元々が高い人件費の部分が、AIに置き換わることが、最も効率的だからです。さてどんなことになるのでしょうか?
日本政府の対応はいつも遅いため、法律が整う前に、色んなことが起こりそうです。みんなが使う新しいものが、素早く広がるのも、同調圧力が高い日本ならではかもしれません。去年の夏に登場した、画像生成AIで作ったものを投稿しているのも、日本人が世界一の4割強を占めており、ダントツだそうです。
使っている人が多いということは、それを使っての役に立つ物が日本発で出てくると良いですね。本当に2023年からは、激動の時代に入っていると思います。身体の調子が悪ければ、変化への対応が難しくなりますので、くれぐれも皆様が、食事、睡眠、運動、ストレスのコントロールだけは最優先するよう、願っている蒼野でした。
参照ページ: 日本経済新聞
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