LIFE SPAN

2021/10/31

 最近読んだ本で一番インパクトを感じた本について紹介します。理論的な部分は少し難しいのですが、『老化は諦めなくて良い、生活習慣を変えることで、老化はゆっくりにすることができる』ことが分かればOKと思います。

ライフスパン 老いなき世界 「人類は老いのない身体を手に入れる」という帯がついていました。
ハーバード大学の遺伝学の教授であるデビッド.A.シンクレア氏による著作です。

 老化はありふれた病気であり、治療も可能だ。

 これは今までの自分の常識が覆る主張でした。人体は全ての細胞に同じDNA「ゲノム」が入っていて、DNAによって設計され作られていることは皆様ご承知のことと思います。しかし同じDNAから神経細胞と皮膚細胞のように違う細胞が出来上がるのは、DNAの中のどの遺伝子のスイッチを入れて、どの遺伝子をオフのままにするのかを調整する「エピゲノム」があるからなのです。

 「ゲノム」はデジタル情報で劣化はしないのですが、「エピゲノム」はアナログ情報なので時間と共に劣化し、情報が失われます。失われると各々の細胞は生まれ変わる際に、適材適所の細胞に変化することが難しくなり、組織や臓器は次第にうまく機能しなくなって、ついには動きを停止する。これが「老化」の正体であるとのことです。

  DNA 「ゲノム」が放射線や紫外線、毒素、タバコ、がんの化学療法などで損傷されると、それを修復するためにサーチュイン遺伝子がNADと共に働きます。サーチュインがDNA修復に働いていると、エピゲノムの修復ができないため、細胞を正常な状態に保ちにくくなります。加齢とともにNAD は失われてゆくため、サーチュインの働きが衰えることが、老齢に特有の病気を発症する大きな理由の 1 つと考えられています。

 健康に長生きしてゆくためには、サーチュイン遺伝子を活性化する必要があります。活性化させる鍵は適度なストレスです。細胞を損傷させることなく長寿遺伝子を働かせるストレス因子はいくつもあります。例えば、ある種の運動をする、時おり絶食する、低タンパク質の食事をする、高温や低温に体をさらす、などで、これを「ホルミシス」と呼んでいます。

 健康長寿のための具体的方法は、日常生活の中でホルミシスを増やすことです。例えば16時間の断食(1日のうち朝食を抜く)や、カロリー制限(月に5日ほど摂取カロリーを700Kcal /日程度に落とす)、低タンパク食、15分程度のランニング、筋トレ、サウナ、水風呂につかるなどで、サーチュイン遺伝子が活性化し、ゲノムもエピゲノムも修復され、老化による影響が緩和されると書かれていました。

 できるところから取り入れたいものです。蒼野は積極的に16時間断食を取り入れています。元々ロカボで120g/日程度の糖質制限はしていたので、血糖スパイクによる空腹感がないことから、楽に取り入れることができました。事故で飲酒も控えたこともあり、断食時間に歩くことで、体脂肪がどんどん無くなる経験をしました。お陰様で毎日気分良く、エネルギッシュに生きることができております。

 参考書籍:LIFE SPAN  老いなき世界 デビッド・A・シンクレア

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