LONG COVID!

2022/01/14

 今日は感染爆発している新型コロナ、オミクロン株についての情報について、皆様にお知らせしたくなる記事を発見したので共有しておきます。

 オミクロン株の特徴ですが、

1、若い世代の方が多い 

2、38~39度の発熱(沖縄でも70%以上に37.5度以上の発熱を認めています)、咳、咽頭痛が2~3日ほどあって、あとは軽快傾向となる人が多い印象(胃腸症状は少ないと言います)

3、デルタのように、5日間も発熱が続く、咳がどんどん悪化するなどの重症化兆候がみられる人は今のところおらず、軽症が多い印象。 との情報が 医師会のメールで回ってきました。

 蒼野は、オミクロンは、感染力は無茶苦茶強いけど、重症化する確率は少なく、死亡することも稀という情報から、これで大多数の国民が感染すれば、集団免疫ができて、ただの風邪になってゆくのではないか、と淡い期待を抱いていました。

 しかし、新型コロナウイルスは今までのウイルス感染とは違う、凶悪な特徴があるという記事を見つけてしまいました。東京大学ゲノムAI生命倫理コア研究統括をされている伊東 乾さんからの情報です。コロナが「普通のカゼやインフルエンザと決定的に違う」ことを裏付ける分子メカニズムは、基礎医学の観点からは明らかになっているとのことです。

 細胞に侵入したインフルエンザウイルスは、細胞内で複製され増殖し、細胞膜の上で新たなウイルスとなって細胞外に放出されます。この時に感染した細胞は致命的なダメージは受けません。

そのため、罹患している間はしんどくて、命に関わることもあるのですが、治れば後遺症が残ることはないのです。確かにインフルエンザの後遺症で何ヶ月も苦しんでいる人は、蒼野も見たことがありません。

 しかしコロナウイルスの感染は、風邪やインフルエンザと違い、侵入した細胞を破壊してしまうメカニズムがあるということです。細胞内に侵入して、複製が始まるのは他のウイルスと一緒ですが、細胞自身がタンパク質合成をおこなっている、小胞体の表面で新たなウイルスとなり、小胞体の内側に向かって出てゆくため、小胞体が傷害されます。そのダメージが大きければ、その細胞は壊れてしまい、正常な働きができなくなります。

 例えば、肺の細胞にコロナウイルスが感染して、肺の細胞が沢山壊れてしまうと、感染から回復しても、本来出来ていた酸素交換ができなくなり、これは生涯治りません。肺は繊維化してしまい酸素ボンベが手放せない生活になってしまうこともあります。

 確かに他の株と比較すると、オミクロン株は重症肺炎になる確率は低いようですが、感染した体の中の、色々な細胞に障害を残すことに変わりはありません。このメカニズムが『LONG COVID』と呼ばれている、感染後長く続く後遺症の繋がっているのではないかと推察されているようです。

  2021年11月15日、東京都世田谷区が、地域の陽性者全員の規模で調査した「新型コロナウイルス感染症後遺症報告書」を公表しました。仮に急性期に軽症、無症状であっても、生活に支障が出るレベルの後遺症が半年、1年と永続する新型コロナのもう一つの素顔「LONG COVID」についての貴重な資料となるものです。

 男性全体の平均では、半年で40%の人に後遺症が残っています。女性でも同様ですが、症状がやや重く、1年経過しても後遺症が残る人が存在しているのです。「全身の倦怠感、だるさ、重さ」といった症状は、実は中等症以上に重くなった人より、軽症者で高率に残っています。「生活に支障が出る程度の記憶障害」に至っては「無症状」から「軽症」「中等症」まで全く変わりなく4割弱に発症していました。

 調査対象は2020年4月15日までに世田谷保健所がPCR検査で陽性と認めた、全感染者を対象としており、この解析は「武漢株」の後遺症と、2021年5月に猛威を振るった「英国株=α変異株」の後遺症についての調査です。デルタ株については現在調査中です。記憶障害については武漢株よりもアルファ株の方が多く残るなど、株によって違いが見られるようです。

 もちろんオミクロン株の、後遺症についてはまだ、少しもデータはありませんが、細胞を破壊する性質は、同じコロナウイルスです。感染力が強く、母数が大きくなれば、働けなくなる人が増えたり、苦しむ人が増えたりする可能性は高いと思います。

 今までに報告されている、武漢での1733人の追跡調査では、コロナ後遺症は、倦怠感や脱力が約2/3、睡眠障害や脱毛が20%強に、味覚異常、動悸、関節痛、食欲不振が10%前後、退院後6ヶ月時点で、約80%の患者さんに、何らかの症状が残っていました。

 オミクロン株の後遺症がどうなるのかは誰にもわかりませんが、いくら軽症と言っても、やはりなりたくない病気だなと思いました。気を引き締め直して、感染予防対策を続けると同時に、腸内細菌叢を大事にして、よく寝て、運動して、免疫力を高めてゆきたいと思います。皆様も十分にお気をつけくださいね!

 明後日に、3回目のワクチン接種を控えている蒼野でした。

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