今日は興味深い脳科学のお話です。皆様は脳って物凄い量の情報を処理しているのを知っていますか?目で見た情報、耳で聞いた情報、皮膚の感覚など五感からの情報や、内蔵からの情報を、常にリアルタイムで処理しています。最近ではインターネットの無限にある情報なども処理していますよね!
流石に脳にも限界があって、全ての情報を同時には処理できません。そこで優先順位を付けている脳のフィルターがRAS(網様体賦活系)です。自動的に自分が意識していることとか、大事な事をピックアップして、我々の意識に上げてくれます。その他の重要で無いと思う情報や、もう知っているという様な情報については、捨ててしまうのです。
例えば、ワールドカップの日本戦を必死で見ていたら、その時食べているものの味なんか意識していなくないですか? 蒼野は何を食べたかさえ忘れそうです。この自動的なシステムのおかげで、脳は疲れ果てる事なく、自分が必要だと意識していることに、能力やエネルギーを振り分ける事ができます。
蒼野自身の体験でも、新車を買おうと思った時に、妙に街中で気になっている車が目についたりします。ゴールデンレトリバーを飼っていた時には、散歩しているゴールデンは目ざとく見つける事ができましたが、柴犬を飼い始めると、街中に柴犬がいる事に初めて気付きました。
ヒトは関心を持った情報を集めることが出来るとも言い換えることができます。これは無意識のレーダーであるRASの仕事なのです。逆に言うと、脳は新しいものとか、意識していること、関心がある情報以外は全て捨ててしまうということになります。
脳も身体と一緒で使わなければ、錆び付いて働かなくなってしまいます。いつも見慣れたものや、いつもしている行動だけで生活していると、脳の働きが悪くなってしまうのです。脳は「これは既に知っている、聞いたことがある」と思った瞬間にRASが学習する必要なしと判断してしまいます。そこに有益な新しい情報があっても得られなくなってしまうのです。
ずーっと思い違いをしていることってありますよね! 何度も聞いているのに、最初に思い違いをして、そのまま「もう知っている」と思ってしまうと、自分の思いこんでいる情報とは違う真実に気付けないのです。これは本当に勿体無い。どんなに大事な話を聞いても、心ここに在らずだと、成長の機会を逃していることになります。
同じ話を聞いたと思ったとしても、自分の持っている知識と同じかどうかを確認する姿勢が重要です。RASが活性化された状態を保つことが出来るため、新たなことに気付く可能性も高いのです。同じ本を繰り返し読んだり、同じ映画を何度も見たりした時にも、初めて気付く大事なことってありますよね!
RASを活性化して、脳自体を活性化してゆくことは、認知症予防のためにも必要なことです。一番良いのは、非日常の環境に身を置くということです。旅行に行くのは素晴らしい方法です。知らない場所、知らない食べ物など、全てが新鮮な脳の刺激となります。引っ越しとか、転職とかも疲れはしますが、しばらくは脳がフル回転します。
旅行や引っ越しや転職はハードルが高いですが、日常と違うことを意識的にするというのは、毎日を楽しむためにも必要です。蒼野は好奇心旺盛ですので、同じ通勤でも、目的地よりも前の駅で降りて、毎日違うルートを開拓しながら歩いたり、知らない店に入って、食べたことのない様な料理を頼むのが好きです。
蒼野は妻と会話すると、「あなたはいつも話半分よね」と言われてしまいます。よく考えると失礼ですよね。申し訳無いのですが、テレビでワールドカップのゴールシーンが流れると、妻の声が聞こえなくなるのです。出会ったばかりの頃はそんなこと無かった様な気がします。よく知っている人と話す時でも、意識の上では、初めての人と思って話を聞くことが、RASを活性化する秘訣の様です。
蒼野がとても興味深いと思ったのは、RASをうまく活用することが、夢を叶える最短の道であると言うことです。「引き寄せの法則」とも言われているもので、自分が強く意識しているものには、ちゃんと気づくことが出来るので、チャンスにも気付けるということです。人とのめぐり合いもそうですし、目標への道筋のための情報もRASが自動的に抽出してくれます。
例えばダイエットをしようと決意すると、ダイエットに関する雑誌や記事、ダイエットコーチなどが急に目につく様になります。ネット情報でも、痩せるための方法が目に飛び込んでくるのです。その中でも自分ができそうな物を見つけ出せるので、実際に実行することで痩せることが出来ます。
しかしこのRASの活用には注意点があります。避けたい事や嫌な事に注目してしまうと、そういう事ばかり、情報が集まってくるのです。ネガティブに考える癖があると、なかなか物事がうまくいかないのはRAS機能に原因の一端がありそうです。3割バッターでも「三振だけはするなよ」と送り出すのと、「ボールの芯に当てることだけを考えろ」と送り出すのとでは、ヒットの確率が違うという話も聞いたことがあります。
原始時代からの人間の本質として、ネガティビティバイアスというものがあります。命を無くしかねない危険な物の方に意識を向ける性質は生存のために、誰にでも備わっている性質です。ライオンが隠れているなどの、悪いことが起こることを予想して情報を集める方が安全だったのです。普通に暮らしているとネガティブな情報を集めてしまいやすいのが我々なのです。
体の痛いところに注目すると、痛みに関する情報が集まって、より痛くなったりします。辛いことだけに注目するとより辛くなってしまうのです。嫌な上司のことばかり考えると人生が嫌になってしまいます。嫌とか痛みとかは、l意識的に注目しない癖をつけると、人生楽になると思います。
しかし、滅多なことで命を取られることのない現代においては、ある程度ポジティブな情報に注目して意識を向けておくことが重要です。RASをポジティブに活用することで、目標を達成しやすく、毎日楽しく、健康に暮らしてゆくことが出来るのです。
RAS機能を夢の実現のために活かすには、具体的にどうなりたいのか明確にすることが大事です。ただ幸せになりたい、お金持ちになりたいでは、情報をフィルターで分類しづらいですよね! 自分が好きな”この道”を追求することで、幸せになりたいと思って行動していれば、”この道”に関する情報やチャンスがどんどん集まってくるということです。
蒼野の場合で言えば、どういう訳か事故で健康を無くしかけたことや、休みがあるごとに楽しんでいたゴルフができなくなったことなどがあり、残った人生を「自分が関わる人に健康の正しい情報を発信して、元気になってもらいたい! 日本人の健康寿命を長くしたい!』という大それたことを、強く思う様になりました。
毎日健康ブログを書いていると、ようやくRASが活性化されてきたのか、自分が知らない興味深い情報に巡り合う確率が上がってきた様に思います。RASの機能って、ちょっとスピリチュアルっぽくて面白いです。これからもどんどん上手にRASを活用しながら生きていきたい蒼野でした!
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