胃が痛くなりやすい食べ物!

2023/05/11

 皆様はお腹の調子は如何でしょうか?子供の頃はお腹が弱くて、しょっちゅう下痢をしていた蒼野ですが、ありがたいことに、大人になってからは、お腹を壊すことは殆どなくなりました。同じものを食べているのですが、妻と次女は、食べ物によっては、胃が痛くなるとのことで、食べれない物があります。以前は大丈夫だったのに、ダメになったと言うことなので、今日はそれについて調べてみることにしました。

 一つ目はパイナップルです。パイナップルには、プロメラインと言う酵素が含まれていて、タンパク質を分解する働きがあります。パイナップルに関しては蒼野自身も食べすぎると口の中の違和感を感じることがあります。食道や、胃の粘膜を溶かす作用があるため、人によっては胃痛の原因になる様です。

 調べてみると、それでもパイナップルが食べたいと言う場合には、ヨーグルトや牛乳と一緒に摂ると良い様です。乳製品のたんぱく質がプロメラインと結合して、消化管を保護してくれる様です。また、酢豚の様に、60度以上の熱を加えれば、プロメラインが失活するため、消化管は溶かされません。

 二つ目は緑茶や抹茶です。残念なことに抹茶のケーキなどでも痛くなるそうです。これには二つの成分が関わっている様です。カフェインは、胃を刺激して、胃酸分泌を亢進する作用があります。胃は、胃酸と一緒に胃の内側を守る粘液を分泌しています。そのバランスが保たれていれば、胃が溶けてしまう様な事はありません。胃酸分泌を増加させる様な成分によって、バランスが崩れると、胃の痛みが出てくると言う事なのです。

 特に若い茶葉にはカフェインが多く入っており、胃が弱い人は、玉露などは要注意です。もちろんコーヒーや、エナジードリンクなどでも、胃が痛くなる人がいるので、胃が痛くなる人は、その前に飲んだものをチェックしておく事は重要です。

 もう一つの成分はカテキンです。カテキンは身体にとってとても有効なポリフェノールの一種ですが、カテキンにも胃酸分泌を促す作用があるのです。カテキンは成長した茶葉に多く含まれています。新茶よりも番茶の方が含有が多くなりますので、番茶で痛くなる人はカテキンが原因である可能性があるのです。

 緑茶を焙煎した、ほうじ茶は、高温でカフェインが減って(ゼロでは無いですが)いるので、刺激は少なくなります。これらに弱い人は、空腹時に飲まないことがポイントになります。お茶を入れる時のポイントとしては、高温で淹れると、カフェインもカテキンも溶け出して、濃度が上昇します。低温や水出しで淹れると、鎮静作用のあるテアニンが増えるので、カフェインの苦味もカテキンの渋みも減って、テアニンで甘いお茶になります。

 三つ目はレモンや柑橘です。これにはクエン酸が関係している様です。クエン酸も胃液の分泌を促進するそうです。蒼野は、毎朝レモン緑茶を作って飲んでいますがなんともありません。夜にはレモンを絞って炭酸で割って、飲んでいます。胃を守る粘液が多い体質なのかもしれませんね。レモンは、よく知られているビタミンCが豊富なこと以外にも、心臓や肌を整え、体重の管理や消化の促進、鉄分の吸収などにも良いため、お勧めの食材なのです。

 妻はキウイフルーツもダメなのだそうです。食物繊維も多く、スーパーフードの一つでもある、キウイフルーツにも、アクチニジンと言うタンパク分解酵素が入っています。酸っぱい食べ物は、酸性ですので、胃の保護作用が弱い人には、もともと胃酸がつくっている酸性環境を増強し、刺激になりやすいのかもしれません。

 最後は高脂肪食品です。先日初めての店で、お土産にチーズケーキを買って帰ったのですが、超濃厚で、かなり脂肪分が高い印象でした。蒼野は脂にも強いので、どうもありませんでしたが、妻は食べた途端、お腹が痛くなり、下痢も起こって大変だった様です。

 脂肪は胃で分解される訳ではなく、十二指腸に送られて、膵液が分泌され、その消化液と胆汁によって吸収される栄養素です。消化に時間がかかり、十二指腸が脂肪を消化している間は、胃の中の食べ物を送り出せなくなり、働きが低下します。胃に長時間、食べ物が溜まると、胃もたれや胃痛の原因となる様です。

 以上がうちの家族の胃痛の原因となる食べ物なのですが、この他にも、アルコールの飲み過ぎや、激辛料理、夜遅くの食事、喫煙やストレス、ピロリ菌などが胃が荒れる原因となります。アルコールが多いと、蠕動運動自体が低下してしまいますし、激辛は胃粘膜が傷付きます。

 夜遅い食事は、いろいろな面で身体に悪いです。消化はエネルギーがたくさん必要な、負担がかかる営みです。休息モードになりにくく、睡眠の質が低下します。また食べて時間をおかずに横になると、胃酸が食道に逆流しやすくなります。食道粘膜が障害され、逆流性食道炎を起こしやすくなるのです。体重も増加しやすくなりますし、消化にも時間がかかります。消化不良を起こしやすく、インスリンの感受性が低下し、血管を痛めたり、糖尿病のリスクを上昇させます。

 就寝前2~3時間は食べない事は守りましょう。仕事で遅くなる人は、夜を軽めに、朝をご馳走にするのは良い方法です。胃は空になるのに8時間程度を要し、それ以降にお腹がグーっとなって、中の掃除が始まるため、1日に1回は食事時間を12時間以上空けることが必要です。ずっと掃除できない状態が続くと、胃が疲れ、正常機能が保てなくなり、胃もたれや胸やけ、胃痛などが起こります。

 消化管は自律神経の影響をもろに受けます。ストレスが消化管と繋がっているのは皆様もご存知のことと思います。女性の場合は、PMS(月経前症候群)や月経、妊娠、更年期などのタイミングで、胃の不調を感じやすくなるそうです。ホルモンの変動が自律神経に影響し、消化管の不調につながるのです。

 毎日我々のために、働いてくれている胃腸と、会話しながら折り合いをつけてゆきましょう。胃腸に優しい食生活としては、腹八分目で、ゆっくりよく噛んで食べること。夕食は早めを心がけ、1日1回は12時間以上空けましょう。休みを与えずに働かせ続けるブラック企業では、胃腸は疲れたり、壊れたりしやすくなります。エネルギーを効率的に食べ物から吸収できることが、健康の基本です。

 食べ過ぎ飲み過ぎが、最も胃腸の負担になります。腹八分目が、生活習慣病も遠ざけます。ストレスは、気持ちを切り替えて、楽しい時間を増やし、コントロールしてゆきましょう。ずっとお腹の調子が悪い人は、胃腸科を受診して診てもらいましょう。様々な病気の可能性は否定しておくと安心です。心配が無くなるだけでも、症状が改善することがあります。

 最近は機能性ディスペプシア(FD:FunctionalDyspepsia)と言って、内視鏡・CT・血液検査などの検査では炎症・潰瘍・ガンなどの病変(器質的異常)が認められない場合は多いです。かつては自律神経失調症に含められていた病態です。人口の1~2割を占め、女性が2倍くらい多く、遺伝子の影響もある様です。

 うちの家族も、これに当たりそうです。蒼野は胃透視はしたことがありますが、胃カメラは、まだ行ったことがありません。自分自身は胃腸の問題は無いのですが、一度妻と一緒に健診してもらっておく方が良いかな、と考えています。

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