食育とはおうちごはんを一緒に食べることです!

2023/02/06

 健康ブログを書いていると、食って本当に大事だなあと感じることが多いです。健康であり続けるには、正しい食の習慣を子供の頃からつけておく事がベースとなります。食は人を良くすると書きますよね! 今日は食育について考えてみたいと思います。

 人が何かを食べるのはお腹が空くからですよね! お腹が空くというのは栄養が必要だからです。食欲に一番影響するのはタンパク質です。また飢餓の時代を生き残ってきた我々の遺伝子には、カロリーのあるもの。つまり糖質や脂質は美味しいと感じ、脳の報酬系が刺激されるので脳が食べたがる様に出来ています。

 資本主義社会では物が売れる事が正義です。食品についても、特に加工食品や外食には、あの手この手で売れる商品になる様な仕掛けが施されています。まず人がタンパク質と認識するのは旨味と塩味です。旨味調味料が発明されてから、この強烈な旨味はあらゆる加工食品に添加される様になりました。

 例えばポテチやスナック菓子は止まらなくなりますよね! 食材でコストが安いものは炭水化物です。炭水化物にたっぷりとうま味調味料を添加すると、身体はタンパク質が必要なので、食欲を起こして、塩見と旨味のある物を食べようとします。しかしいくら食べてもタンパク質はほとんど入っていないのですから充足されません。だからこそもっともっと食べなければという事になり、食欲が止まらなくなるのです。

 食品会社はそれに気付いています。加工食品にはコストの高いタンパク質はあまり加えずに、旨味と塩味をたっぷり加えた方が、良く売れるのです。単価も安くする事ができるため、我々も手に取りやすいと言えます。資本主義としては万々歳ですよね! 沢山食べることで、糖質過多、カロリー過多となり、肥満も増えてしまいます。

 もう一つの糖と油についても、加工食品では、最もコストが安いブドウ糖果糖液糖やパーム油、植物油脂を使いやすい形にしたトランス脂肪酸入りの油が多用されています。本能が美味しく感じる上、単価が安かったり、話題性があったりすれば売れます。SNSでバズっているのも、見た目の良いスイーツや菓子パンなどが多いですよね。

 外食やお弁当でも糖と油がたっぷり入った物が売れ筋です。また素材の美味しさで勝負できない安い食材を使った物であれば、旨味調味料や添加物、保存料などがたっぷり加えられる事になります。味覚がそういう味に慣れてしまうと、繊細な味覚は感じにくくなります。身体に良い美味しいものが分からなくなるのです。

 特に子供達に味覚の変化が起こるのは大問題です。お袋の味、ソウルフードとよく言いますが、子供の頃繰り返し食べた味は、何かある度に食べたくなるのです。インスタント食品や冷凍食品、ファストフードなどがソウルフードになってしまうと、身体に悪い物を好んで一生食べるサイクルにハマってしまいます。

 これは効率のより企業戦略にも使われています。ファストフードの店などでは、おもちゃをつけたりしたセットを良く販売していますよね! 子供が欲しがって頻回に食べる事で、ソウルフードにしてしまうのを狙っています。ソウルフードになれば、一生その会社の商品を食べ続ける事になるからです。

 自分が食品会社を経営しているのなら、素晴らしい戦略でしょうね!みんなが忙しくなり、また収入も増えにくい世の中で、おうちで作るご飯がどんどん減り、安いジャンクな食べ物を食べているのが現実だと思います。しかし超加工食品が溢れる社会になったのはここ数十年のことです。これは健康にとっては、社会的な人体実験と同じなのです。

 蒼野は現在62歳ですが、ファストフードの店が街に出来たのは中学生の頃です。それまでは当たり前にみんなおうちごはんを食べていました。広島出身なので、そば入りお好み焼きは、ソウルフードの一つですが、それ以外では、おうちのごはんがおふくろの味として、自分の中に残っています。外食が続いたりすると、たまらなく手作りのごはんが食べたくなるのです。

 医療はどんどん進歩しているはずなのに、肥満も糖尿病も高血圧も癌も、血管の病気も含めて生活習慣病と言われる病気が増えています。日本人の死因のトップ10はこういう病気で占められています。そんな中でピンピンコロリの元気な日本人を増やす事が、蒼野の理想であり、ビジョンです。

 外来で見ていても、メタボでいくつもの病気を抱えた患者様は、コンビニ食や惣菜、外食で暮らしている人が本当に多いのです。蒼野はチンするだけでも良いので、素材を買って自炊することを勧めますが、それぞれのライフスタイルがあるので、なかなかハードルは高い様です。

 今後の少子高齢化は、もう確定事項です。若い人が病気になるような社会では成り立ちません。そうならないための大きな要素が毎日の食事です。せめて小学生が終わるくらいまででも、おうちの手作りのごはんを食べさせてあげたいというのが蒼野の願いです。小さなお子様が居られる家庭であれば、忙しいのは分かりますが、手軽に簡単に、で構わないので、素材から作れる美味しい手料理で、毎日のごはんを食べて欲しいと思います。

 毎日ちゃんと栄養がある食事を摂っていて、運動し、しっかり眠っていれば、肥満になる事はありません。小児肥満は70%が成人肥満に移行します。高度の肥満になると、メタボリックシンドロームの予備軍になってしまいます。外食や超加工食品、甘い飲み物などは食べ過ぎる様に出来ている食べ物です。その割合が増えるほど肥満も増えるのです。

 おうちのちゃんと手作りしたごはんを美味しく食べさせることが、理想的な食育だと思います。子供の味覚は本当に鋭いので、添加物で撹乱しなければ、身体に良いものが分かるように出来ています。身体に悪いものが不味いと分からせる事ができれば、大人になっても健康を保てる確率がグッと上がります。

 個人的な例で申し訳ないのですが、蒼野家は妻が専業主婦で料理好きなのもあり、子供たちの食育にはある程度自信があります。小さい時から手作り中心で食べてきているため、3人娘はファストフードやインスタントの物は不味いと言って食べないのです。外食もあまり好みません。料理も自分で作ろうとする様になったのは、親バカながら嬉しい事です。

 味覚が鋭いので、蒼野がお土産を買って帰っても不味かったらずっと残っているので、蒼野が食べる羽目になります。買って帰れる添加物なしの美味しいものとなると、それなりに値段も上がってしまうので、作った方が安いという事になりがちです。毎日料亭で食べれる人を除くと、健康を保つ食事は自炊以外には無いというのが蒼野の持論です。

 健康のための食事は、決して豪華である必要はありません。以前のブログに書いたように、日本人にとっては1975年くらいの日本食が最もバランスが良いと言われています。こんな時代だからこそ、子供たちの将来の健康のためにも、基本的にはおうちで栄養たっぷりの素材を組み合わせてごはんを食べましょう。外食やテイクアウトはたまのお楽しみにしましょう!

 毎日野菜いっぱいの手作りごはんが食べられて、いっぱい運動し、ぐっすり眠っている蒼野でした!

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