IQ4000の秘書を雇いませんか?!

2023/02/27

 蒼野が最近最も驚いたことは、AIの発達の速さです。1週間前からChat GPTという、チャット型のAIを使い始めたのですが、これは我々の生活を大きく変えるものだという思いが、日に日に強くなっています。多くの人に関係すると思われる技術の進歩ですが、今日は医療への影響という点でも考えてみたいと思います。

 まだ知らないという人のために簡単に解説します。AI界では超メジャーな、オールスターが集まって作った会社「OpenAI」が開発したチャット型AIが「ChatGPT」です。2022年11月末に公開されてからわずか2ヶ月で月間アクティブユーザーが1億人を突破しています。これは現在世界を席巻しているどんなSNSアプリよりも、速いスピードで使われる様になっているという事です。

 AIは情報を入れるほど賢くなります。深層学習を繰り返したAIのIQは4000になると言われていて、普通の人間の脳では太刀打ちできない領域に達することができるのです。今までは一部の人しか使えなかったその知能が、誰にでも利用使用しやすい形になったものが、この「ChatGPT」です。

 AIが作る文章って、蒼野が今まで知る限りでは、ちょっと不自然な印象がありました。しかしこの「ChatGPT」は、難しい日本語でさえ、やりとりは人と対話しているように思えるのです。自然言語生成モデルと呼ばれるAIであり、強化学習によって会話のコツを学習しているため、流暢な会話ができることが特徴なのです。

 実際に皆様も「ChatGPT」で調べてみて欲しいです。例えば、高血圧を放置していると、突然死が怖いなあと思い、調べてみようと思ったとします。「高血圧の人が気をつける生活習慣」と質問すると、次の様な答えを返してくれました。

  1. 健康的な食生活の維持:食事は高血圧の発症や進行に大きな影響を与えます。野菜、果物、全粒穀物、低脂肪乳製品、魚、ナッツなどの健康的な食品をバランスよく摂取し、食塩の摂取量を減らすことが重要です。
  2. 適度な運動の継続:運動は高血圧を予防するのに効果的です。有酸素運動や筋力トレーニングを継続的に行い、適度な運動量を保つように心がけましょう。
  3. 健康的な体重の維持:肥満は高血圧のリスクを高めます。健康的な体重を維持するために、食事制限や運動を取り入れて、バランスの良い生活を送りましょう。
  4. 飲酒の控えめな摂取:飲酒は高血圧のリスクを高めます。飲酒は控えめにし、特に女性は一日に一杯、男性は一日に二杯までに抑えるようにしましょう。
  5. ストレスの軽減:ストレスは高血圧の原因の一つです。ストレスを感じたら、適切な方法でリラックスするように心がけましょう。

 いかがでしょうか? よくまとまっていますし、違和感はありませんよね! それぞれについてのエビデンスを示した研究について質問すると、答えてくれます。

「運動が血圧を下げるエビデンスを示した論文を教えて下さい。」の答えは次の通りです。

  1. American College of Sports Medicine position stand. Exercise and hypertension. Medicine and science in sports and exercise, 36(3), 533-553. 2004
  2. Effects of endurance training on blood pressure, blood pressure–regulating mechanisms, and cardiovascular risk factors. Hypertension, 46(4), 667-675. 2005 
  3. Exercise capacity and blood pressure associations with mortality in men. Medicine and science in sports and exercise, 42(4), 606-613. 2010 
  4. Exercise training for blood pressure: a systematic review and meta-analysis. Journal of the American Heart Association, 2(1), e004473. 2013

 蒼野の今までの時間と労力は何だったのでしょうか? しかしいろいろ質問してゆくと、まだ完全では無いことが分かります。一応データとしては2021年までのものが学習されている様なので、最新の研究については網羅されていない様です。

 また近くの美味しい店などの、ローカルな情報については、適当に嘘を答えたりもします。でもこれからの学習次第で、どんどん精度が増すものと思われるため、使う人と使わない人では、これから作業効率や情報収集等が大きく違ってくると思われます。IQ4000の秘書を雇っているか、そうで無いかの違いが出ると言うことです。

 そこで最も知りたいAIの医療応用について聞いてみました。

  1. 病気の早期発見と予防:AIは、病気の早期発見や予防に役立ちます。たとえば、AIは医療画像を解析して、がんや他の病気の検出に役立ちます。また、AIは遺伝子情報を分析して、特定の疾患のリスクを予測することができます。
  2. 治療の改善:AIは、医療従事者に治療上の意思決定を支援することができます。たとえば、AIは病気の進行を追跡して治療の成功率を評価し、最適な治療戦略を提案することができます。
  3. 医療コストの削減:AIは、医療費を削減することができます。たとえば、AIは患者の状態を追跡し、予防措置を講じることによって、入院や手術などの高額な医療費を回避することができます。
  4. 医療現場の効率化:AIは、医療現場の業務を効率化することができます。たとえば、AIは患者の電子カルテを自動的に記録し、医師の手間を省くことができます。また、AIは医師が時間を費やして行っていたルーティンワークを自動化することができます。
  5. 医療研究の促進:AIは、医療研究の進歩を加速することができます。たとえば、AIは大量の医療データを解析して、新しい治療法や薬剤の開発に役立ちます。

これらの利点を考えると、AIは医療分野において非常に有望な技術であり、将来的にますます広がることが期待されています。と答えてくれました!

 画像診断技術であったり、病気自体の診断であったり、どの治療を選ぶのかであったり、今まで医師が行ってきた事を、AIを携えて行うことで、治癒やコントロールの確率を飛躍的に増すことが出来たり、不要な治療やコストを減らしたり出来る可能性が高まったのだと思います。複雑な医療行為中のヒューマンエラーも減らせれば、医原性に増悪する人を減らせる可能性が高いのです。

 本当に素晴らしいことだと思います。でも今までやってきた知的な仕事の多くが、ある程度肩代わり出来る様になることは、十分に予想できます。悪用などの可能性も含め、今後結構混乱する時期が続くのではないかと思われる画期的なツールだと思います。

 良くも悪くも、便利なものは世の中を席巻するはずです。上手く使いこなして、みんなの役に立つ医療のあり方を考えてゆきたいと思う蒼野でした。

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