ストレスとホルモン!

2022/09/16

 今日はストレスとホルモンの関係について、考えてみたいと思います。急なストレス、つまり原始人にとっては、猛獣と出会った時などには、副腎からアドレナリンというホルモン兼神経伝達物質が放出されます。アドレナリンが、闘う神経である交感神経を、即座に興奮させ、人間は闘うか逃げるかを選択可能となるのです。

 アドレナリンが血中に放出されると、心臓はバクバク打ち、収縮力も高まり、血圧は上昇し、全身の筋肉にできるかぎりの血液供給を行います。敵の動きを見逃すことの無いよう、瞳孔は開き、全身にエネルギーが行き渡るように、肝臓のグリコーゲンを血糖に変えて、血糖値を上げます。酸素の供給量がアップするように気管支も拡張し、筋肉がエネルギーや酸素不足にならないよう、筋肉に分布する血管が拡張します。スーパーサイヤ人に変身するイメージですね!

 かつて、急性のストレスは死と隣り合わせだったので、ストレスを感じた時点で、力の限り、闘うか、または逃げることが出来る体制を、0.2~0.3秒で素早く整えるのです。脂肪細胞にもアドレナリン受容体があって、脂肪を分解してエネルギーを供給します。このアドレナリンによって、鍛冶場の馬鹿力が発揮できるということになります。

 ここで蒼野はアドレナリンが出ていれば痩せるんじゃない?と思いました。空腹感は主には血糖値が下がることで感じます。肝臓から血糖が放出されていればお腹は空きません。闘うか逃げるかの時に、むしゃむしゃ食べている動物は居ないことでもお分かりいただけます。またドキドキ恋している女の子は痩せると言います。アドレナリンが出ていることで、食べなくてもお腹が空かないことが関係しているようです。

 運動選手もアドレナリンを利用して戦っています。運動自体にもアドレナリンを出す作用があるのです。お腹が減ったら、少し早足で歩きましょう。アドレナリンが分泌されて、空腹感が無くなります。気合いの声を出す、大声を出すと脳の視床下部が刺激され、アドレナリンを分泌するように命令が出ます。闘う時に声を出すのも、理由があったのですね! シャウティング効果と呼ばれているそうです。

 アドレナリンの効果は、過剰になるとかえってパフォーマンスが保てません。出れば出るほと良いという訳でも無いのです。緊張でカチカチになっているような、不必要に緊張しすぎた状態では、体が動かなくなります。常にストレスがある状態では、火事場の馬鹿力は出ないのです。

 そんな時にアドレナリンをコントロールする方法が深呼吸です。吸気:呼気が1:2になるよう、3秒吸って6秒吐くような呼吸でコントロールしましょう。過度の緊張を和らげ、集中できるようになります。いわゆるゾーンの状態です。全集中の呼吸ですごい技が出せるのは、漫画だけでは無いのですね!

 つまり、活動する時にはアドレナリンが適度に出ていることが重要なのです。アドレナリンが出ないと疲労や倦怠感を感じやすくなります。脈が早くなるような運動をすると、簡単にアドレナリンを出すことが出来ます。だるい時には、考え込まずに運動するのが一番です。

 また日常生活でアドレナリンをコントロールするには、ルーティンを組み込むのもとても良い方法です。スポーツ選手はやっていますよね! イチロー選手や五郎丸選手などのルーチンは有名です。ゴルフの時は蒼野もやっていました! 毎日ルーティンで簡単な運動を取り入れ、適度なアドレナリンを出しましょう。神経伝達物質として、幸福感を感じさせる作用もあるため、メンタルの安定にも寄与します。

 ストレス時には、ストレスホルモンの代表とも言われるコルチゾールも分泌されます。コルチゾールも生命維持に欠かせないホルモンの一つです。コルチゾールも肝臓で糖を作り、脂肪分解、筋肉分解、抗炎症、免疫抑制などの作用があります。

 正常に分泌されていれば、睡眠中に脂肪や糖の代謝を行うため、ダイエットにも効果的なのですが、四六時中ストレスにさらされ、コルチゾールが増えすぎると、成長ホルモンの働きを阻害し、基礎代謝を低下させ、エネルギー効率が悪くなることで、脂肪が燃えにくい体質になります。

 コルチゾールは満腹ホルモンであるレプチンの働きを抑制し、食欲が増します。また過剰なコルチゾールによって、インスリン抵抗性が増大し、血中に大量のインスリンが分泌されます。インスリンは余ったエネルギーを脂肪として溜め込む働きがあるため、脂肪が増えやすくなります。たくさん食べてしまう上、脂肪になりやすいのは最悪です。これがストレス太りです。

 一過性のストレスの場合には、アドレナリンが出やすく、食欲も抑えやすいのですが、慢性ストレスで、コルチゾール過剰が続くと、食欲が爆発しやすいということになります。イライラしてドカ食いした経験がある方も多いのでは無いでしょうか? これは現代において、食べすぎて肥満になる最大の原因です。

 ストレス食いに走りやすい人、感情型のぽっちゃりさんの特徴は、悩みが切り替えにくい、没頭できる趣味がない、常に仕事のことが気になる、運動が嫌い、言いたいことを我慢する、人間関係に悩みがあるなどになります。いつも我慢することが多く、ストレスを発散しにくいライフスタイルになっていないかどうかチェックしてみましょう。

 もう一つのタイプは、ストレスを食べ物で紛らわすのが習慣になっている、習慣型のぽっちゃりさんです。お腹が空いていなくても、時間になったら食べる、好きなものを食べると疲れが取れる気がする、コンビニでいつも同じようなものを買う、好きなものなら毎日でも食べれる、スマホを触っていることが多いなどの特徴があります。

 食べてストレスを発散することが習慣になってしまうと、いつも脳が報酬系であるドーパミンを出し続けている状態になります。ドーパミン濃度が高い状態が続くと、脳はドーパミン受容体の数を減らしてしまうので、好きなものを食べても報酬が得られにくくなってしまいます。これは食品依存症につながる状態なのです。

 ドーパミンが欲しいために、お腹が空いていなくても食べるという、無駄食いの習慣にはまってしまうと、体重を減らすのは難しくなります。生活習慣の切り替えが必要です。脳の別の回路を作って、ドーパミンを出す必要があります。手軽なのは運動です。ストレッチや体操、有酸素運動などを行い、アドレナリンを呼び起こして、食欲を抑えましょう。運動でドーパミンが出ればスッキリしてきます。

 できれば食べること以外で、ちょっとした楽しみを見つけてゆきましょう。日記をつけて、良かったことや、幸せに思うことをピックアップしましょう。それを感謝する気持ちも重要です。ダイエットについても、記録し、文字にしてゆくことで可視化できるようになります。いつも同じものではなく、加工食品以外の、自然な食べ物を試してゆきましょう。

 ストレスだらけの現代ですが、なんとなく感じているストレスは解決出来ません。ちゃんと文字にして認識することや、身につけたい習慣、どうなりたいのかなどをちゃんと書いて把握することが解決策になります。習慣を変えるのは簡単ではありませんが、ストレスのホルモンをコントロールするためにも、現状を把握してゆきましょう。

 ストレスの多かった職場を変わったのも大きかったと思いますが、毎日ワンコと歩いて、合間に体操する様になってからは、ほとんどストレスなく、元気に過ごせている蒼野でした!

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