マッチョ介護士!

2022/02/11

 今日は気になる記事を見つけたので、紹介したいと思います。20人弱のマッチョマンが在籍している。日本一体脂肪率の低い会社の話です。HIDAMARI GROUPを運営するビジョナリー(愛知県名古屋市)の丹羽悠介さんが作った会社です。

 丹羽悠介さんはカリスマ美容師に憧れて、専門学校で学び、名古屋の大手美容店に就職しました。ところが始めてみると、かつてカリスマと言われた先輩方が廃業したり、体を壊して休んでいたりする姿を見て、自分がこの業界でずっと生きていくイメージがどうしても湧かなくなりました。

 2年で会社を辞め、地元に帰り起業を志したのですが、騙されて借金を背負うことになってしまいます。引きこもりのような状態になっていたときに、介護福祉士の姉に誘われて、初めて老人ホームに散髪ボランティアに行きました。

 そこでおじいちゃんの髪の毛を切りました。「久しぶりに切ってもらって、スッキリしたよー。ありがとう。」と言われたとき、心がすごく温かくなって、この業界で仕事をしたいと思ったそうです。

 それまでの丹羽さんの介護の仕事のイメージは、世間一般で言われているような、『介護って大変な仕事だ』『キツイ、キタナイ、給料安いの3K職場』というものでした。しかし知ることで『自分にも向いているかもしれない』『必要とされ、感謝される素晴らしい仕事』というイメージに変わったそうです。

 2008年に、身内で訪問介護ステーションを立ち上げましたが、お客さんは居るのに、スタッフが集まらなかったそうです。そこでボードとシールを用意して、駅前に出かけ、アンケートを取りました。『あなたは仕事を何で選びますか』という質問に、『お金』『人間関係』『福利厚生』『昔からやりたかったこと』の4つのうち、これだと思うところを選んでもらったのです。

 100人近くの学生に聞いたところ、8割以上が「人間関係」で、1割が「昔からやりたかったこと」、残りの1割がその他の2つでした。導き出した結論は、人間関係の良好な楽しい職場であれば業種はさほど関係ないということでした。

 そこで社内にボディービルダーチームを作るというアイデアが浮かびました。丹羽さん自身、ジムに通っていてフィットネスの選手たちと話をしていました。仕事中にこそこそ離席して、職場の隅で鶏肉を食べたりする“変な奴”と思われ、人間関係で理解してもらえないことが悩みだったりするのです。

 ボディビルダーは日々、重いものを腰を傷めずに持ち上げるという動作を繰り返しています。また関節の動きなど体の構造を知り尽くしています。介護する側にもされる側にもなるべく負担のかからないようにするテクニック、つまり介護の基礎がすでに身についているという事でもあり、非常に仕事との親和性も高いことにも注目しました。

 まず丹羽さん自身がボディービルを始め、大会に出場しました。4位という成績をおさめ、影響力のあるボディービルダーのひとりを、スカウトすることができました。ボディービルのおかげで確実にスタッフの応募は増えて、従業員の定着率も格段に上がっているとのことです。

 介護6時間、トレーニング2時間のスケジュールで働いてもらい、コンテストの出場も業務時間内としてカウントします。彼らには本気で自分の夢を追究するように言い、会社としても練習費用やコンテスト資金を支援しているそうです。

 介護業界の課題として、人材不足が挙げられます。また腰痛などが原因で仕事を辞めてしまうということも多いのです。フィットネス組が来たことで、自分も運動しなくてはと健康に対する意識が高まっていき、トレーニングを始めるスタッフも多くなったそうです。結果的に腰痛予防と、健康増進という2つの効果が出てきています。現在本社の横に社員専用のスポーツジムを建てているそうです。

 丹羽さんの会社の理念は、『世界中の人の人生を応援する』ことです。介護が必要なお客様が100人いたら、人生も100通り違うので。その人に合った人生を考えて、みんなでアイデアを出し合う必要があります。介護は想像力が不可欠の、クリエイティブな仕事なのです。

 「人の人生を応援する」という丹羽さんの理念は、一緒に仕事をする人に対しても同じです。応援したくなる人は、本気で何かに取り組んでいる人なので、そういう人がこの業界で活躍してくれたら、きっと「自分も頑張ろう」とか「こんな人になりたい」って感じる人も増える、と考えておられるのです。

 今後は「本気でやる」という絶対条件を満たせば、アイドルを目指したいとかYouTuberになりたいという人も色んなカタチで支援してゆきたいとのことです。「いろんなチャレンジをしながら、介護業界に携わっていく」という二足の草鞋を実現することが出来るよう、短時間の労働でも正社員として採用する、パラレルワークを導入しています。

 「1日フルタイムで働く」以外の選択肢を用意するパラレルワークを導入することで、これまで介護業界にいた人とは異なる専門性を持つ人たちが、自分の夢の実現のために、介護業界に携わっていくことが可能になります。業界の多様性が高まり、違う視点から状況を変えていくことにもつながるのです。

 「終身雇用が終わるかもしれない世の中で、生き抜くためのスキルを身に付けたり、自分のビジネスを見つけて成長するきっかけにしていただきたい」と丹羽さんは言います。コロナ禍でいきなり起業して、自分の事業だけで生計を立てるのは、生活費の不安もあり、かなり難しいことでもあります。

 「パラレルワーク」で、正社員として、安定した収入を得て、介護士の資格も取得し、やりたいことに挑戦する人を応援する会社! 画期的ですし、素晴らしいと思います。実際に、介護士をしながら、プロボクサーとして活躍している人や、マッサージの仕事にも挑戦している人が出てきているようです。

 自分の限界を決めずに、とにかくこの一度きりの人生を楽しみたい。行けるところまで行ってみたいと思っている人たちが、働きやすい会社! 読んでいて蒼野も結構、衝撃を受けました。これからも、どんどん伸びてゆく予感がします。

 『健康を通して、皆様の人生を応援したい!』と、蒼野も決意を新たにいたしました! 皆様も頑張っていきましょう!!

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