新しいワクチン!

2022/04/20

 ゴールデンウイークも迫ってきましたね。コロナも3年目ともなると慣れたというか、自粛してどこにも行かないという感じではなくなってきているように感じますので、GWは人でごった返すかもしれませんね。しかしまだまだ新規の感染者数は多く、なりたくない病気であることは間違いないと思います。

 先日の19日に、米ノババックス製の新型コロナウイルスワクチンが薬事承認されましたので、今日はその話題について書いてみたいと思います。このワクチンは、国内で使える4種類目のワクチンで、今までのワクチンとは、違う作り方になっています。

 今日本で主に使われているワクチンは、米ファイザー製や米モデルナ製はメッセンジャー(m)RNAワクチンです。英アストラゼネカ(AZ)製はウイルスベクターというタイプで、m-RNAワクチンではありません、こちらは国内生産出来るにも関わらず、血栓症などの副反応の懸念もあってあまり使われていません。

 米ノババックス製のワクチン「Nuvaxovid」はm-RNAワクチンではなく、今まで長くつかわれてきたインフルエンザワクチンや、B型肝炎ワクチン、帯状疱疹ワクチン、子宮頸がんワクチンなどと同じ原理でつくられた「組換えたんぱくワクチン」という種類です。

 人工的に作ったスパイクたんぱく質そのものを投与することで、免疫の反応を引き起こします。

m-RNAワクチンと違い、保管や輸送を行う際の温度は2度から8度の冷蔵保存で済むことや、国内生産出来ることなどの特徴があります。

 その効果については、アメリカとメキシコで2020年12月から2021年2月までに、18歳以上のおよそ3万人を対象に行われた臨床試験で、3週間あけて2回接種を受けたあとでは、発症を予防する効果が90.4%、中等症や重症を防ぐ効果は100%でした。アルファ株やベータ株などの変異ウイルスに対する発症予防効果は92.6%で、m-RNAワクチンと遜色ない結果がでています。

 一番大きいのは副反応が少ないということのようです。皆様も副反応が強く出てしまって、寝込んで何日も会社を休んだり、腕が上がらなくなったなどと言う方は多いのではないでしょうか? 「Nuvaxovid」は、

けん怠感
1回目接種後 25.6% 2回目接種後 49.5%

頭痛
1回目接種後 24.9% 2回目接種後 44.5%

筋肉痛
1回目接種後 22.7%   2回目接種後 48.1%

発熱           
1回目接種後 0.4%    2回目接種後 5.7% と少し軽減している可能性があります。

 いずれも1日から2日程度でおさまることが多く、ほかの新型コロナのワクチンで報告される副反応よりも頻度は低く、心筋炎や血栓症の増加は確認されなかったとのことです。以前より使われているワクチンと同じ方法で作られているため、新しいm-RNAワクチンを打つのがためらわれた人でも、安心感があるのではないでしょうか。

 このタイプのワクチンは、免疫反応を強めるため『アジュバント』という物質を加えていますが、ノババックスの『アジュバント』は、帯状疱疹ワクチンに近く、どのような副反応が出るのかも、ある程度予測がつきます。発熱などの全身の副反応は若干軽いとされています。

 これは、m-RNAワクチンで蕁麻疹が出たなどの、アレルギーの方も、使える可能性があることや、副反応のために3回目をためらう方、今後続くかもしれない、4回目以上の接種についての接種ハードルが少し下がる可能性があるかもしれませんね! 国内では武田薬品工業が山口県の工場で製造することになるようです。

 蒼野自身もそう思うのですが、4回目以上もずっと打つ必要があるのかという事に関しても、疑問がある方は多いと思いますので、それについてもメディアで引っ張りだこの、感染症専門医の忽那賢志大阪大教授の意見を、引用しておきますね!

 世界で一番接種が進んでいる国はイスラエルです。イスラエルのファイザーワクチンを打った60歳以上のデータでは、3回目で終了した人と比べると、4回接種を受けた人では、感染した人が約半分、重症化した人はおよそ4分の1になりました。

 抗体価については、医療従事者にファイザーまたはモデルナのワクチンを接種したデータによると、得られる中和抗体は、3回目直後がピークで、4回目は時間が経過して低下した値を、3回目直後と同程度に再び上げる効果止まりでした。副反応に関しては、特に強くなることはなく、同等でした。

 高齢者に対する重症化予防効果は、ワクチン接種から時間がたつと落ちてくるため、高齢者や、重症化リスクが高い、合併症がある人に対しては、追加接種が必要になるのではないかと考えられます。やはり重症化は怖いので、リスクがある人は、接種を続ける方が良いのかもしれませんね。

 蒼野はもう3回目を打ちました。幸い副反応は軽い腕の痛み程度なので、4回目でも、5回目でも怖くは無いのですが、皆様の中には、副反応がきつかったので打ちたくないと言われる方もおられると思います。また短期間に開発されたワクチンは怖いということで、打たないということを決めておられる方もおられるかと思います。打つ、打たないに関して必ずどちらが良いというのは無いように思います。

 大切なのは、まずワクチンを打つリスクの情報をきちっと知っていただくこと。もう1つは、ワクチンを打たない、ワクチンを待つということに関するリスクもしっかり考えることです。自分にとってどちらのリスクが高いのかを、天秤にかけていただく必要があります。蒼野はずっと医療にたづさわっていて、常に天秤で話をする様にしてきました。

 コロナはただの風邪ではないようです。命に関わるような状況は多くはないと思いますが、もしそういう状況になれば、後悔が残ります。また、コロナ後遺症についても、大分データがでてきています。ノルウェーの研究では、16~30歳の若年層の52%が6ヵ月後になんからの症状が残っているという研究もあります。

 免疫力を高める生活が必須の時代ですね! 自分の免疫力を保って、感染しないことが、一番良いのは、言うまでもありません。しかし仕事が忙しいために、ストレスが溜まったり、食事がついつい偏ったり、運動する時間が無かったり、寝るのが遅くなったりすることを、今すぐにコントロールすることは、難しい人が多い様に思います。

 自分の健康状態、免疫力を考えて、ワクチンを打つリスク、打たないリスクを考えてゆきましょうね! 安全性が高く、副反応が低いワクチンが開発されるのは喜ばしいことです。もし4回目を打つ事があるとしたなら、国産の「Nuvaxovid」を選びたいなと思う蒼野でした。

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